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「冒険読書」の話

nem7.20xem (4) 159 5 1

GWはあまり出かけなかったためゆっくり読書の時間がとれました。

大好きな冒険記は高野 秀行「幻獣 ムベンベを追え」とマーク・トウェインの「トム・ソーヤの冒険」の2冊を読み終えました。

「幻獣 ムベンベを追え」は著者高野の所属する早稲田大学の探検部11名が行った、アフリカ大陸のコンゴの奥地テレ湖に棲息するというUMA、モケーレ・ムベンベを1ヶ月にわたり捜索した記録になります。

日本との国交がなくほとんど情報がない中での探検や探索は、以前ご紹介した「冒険歌手」のニューギニア島での冒険記もそうでしたが、まずは現地民とのコミュニケーションや文化、信仰によって想像しているよりもヒトによる障害が一番大きいことがわかります。

大学生11名が1ヶ月に渡って繰り広げるジャングルでの奮闘は見るものを感動させ、そしてその成長ぶりに驚かされます。

マラリア感染、虫刺されによる膿化、爬虫類や類人猿などの珍獣食、食糧危機など書けば様々な困難がありますが一番の困難はただいつ現れるかもわからない「ムベンベ」を探すためにずっと湖を眺めている途方もない時間です。

そんな中、現地人のガイドの狩りに同行した高野があることに気づきます。

 

獲物が現れそうな場所に来ると、ほとんど反射的に五感を緊張させる様子がはたから見てもよくわかる。

逆に言えば、彼の態度に気をつけていれば、だんだん狩りのスポットがわかってくるのである。まさに知るということが感覚を磨くのだ。

そこまで考えたときである。

果たして彼らがよく知らない動物が果たしてこの湖に存在しうるのだろうか。彼らの鋭敏な耳と目、それに先祖代々の経験による知恵から逃れて、それは生き続けることができるのだろうか。

 

冒険の後半は隊の人間模様についても描かれます。中でもマラリアに侵され、探検の大半をテントの中で過ごすことのなった田村の言葉は現代の病をそのまま表しているとも言えます。

 

何もしないでこんな何もないところで、しかもこんな限られた狭い場所にいて、ひととほとんど口をきかず、ただぼんやりと考えていると、一週間もすれば何も考えることがなくなるということがわかった。

 

街へ帰ることもできず、食欲もなく、寛解と増悪を繰り返しながら次第に心配してくれる人もいなくなってひたすら孤独を耐えた田村ですが、メンバーに対する人間不信や絶望感がこの旅の苦い記憶となり、そしてその後の人生の糧となっていました。本書の最後の掲載された田村さんの手記に示された言葉が熱く胸を打ちます。

 

私はテレ湖での滞在期間の大半がマラリアだったわけだが、その間、先輩達から励ましの言葉ややさしい言葉を受けたことはほとんどない。先輩や人間関係に対する絶望感、そしてその状況で考えたことが私にとっての「ムンべべを追え」の全てだと思うのだ。

人間は本当に弱い存在であり、だからこそ絶対的なものを求めようとするのだということを悟った。

絶対的なものがあるとすれば、それは仕事や夢といったものではなく、人間関係にあり、そのコアにあるのが家族なのだ。愛する人と結婚して子供ができ、幸せな家庭をつくるということは平凡だが、それはこのテレ湖には存在しない絶対的なものであると思った。

 

巻末には今回の遠征に参加したメンバーのその後も簡単にだが書かれています。著者の高野はそのまま冒険ノンフィクション作家になり、他のメンバーもその殆どがいわゆる「普通」ではない生活を送っているようです。

自分のいる世界を飛び出し、外の世界の大きさを知り、自然の脅威と生の実感によって大きく人間観や自然観が変わる体験を得て人は何を思うのか、そこに紡ぎ出させる言葉一つ一つが重たく、そして心に刺さります。

「冒険」

それは私の世界を広げてくれる魔法の言葉であり、それは例え本であっても想像の世界を広げてくれるのです。

トム・ソーヤの冒険は著者の自伝的冒険小説ですが、どの時代、どの世界でも「男」ってのは変わらないことがわかります。

探検、宝物、女の子、お化け屋敷、洞窟、川、いかだ、盗賊、海賊、宝探し、秘密基地、暗号、仲間、たばこ、キャンプ、勲章、自由これらのキーワードにワクワクしない「男」がいるのでしょうか?

しかし、大人になるにつれてこれらの言葉を失っているのも事実だと思います。

 

俺は「みんな」じゃない、あんなの我慢できねぇんだよ。あんなにがんじがらめに縛られるなんて、冗談じゃねぇって。それに食い物は簡単に手に入りすぎるーあれじゃ食う気が失せちまう。釣りに行くのにも頼まなきゃいけねぇ、泳ぎに行くのにも頼まなきゃいけねぇ、何をするにも頼まなきゃいけねぇんだ。あんなに礼儀正しく喋らされると全然くつろげやしねぇー毎日屋根裏に上ってしばらく悪い言葉吐かないと、口の中がからからになっちまう。あれやらなきゃいまごろ死んでるぜ。(中略)

お前が俺の分(手に入れたお金)も受け取ってくれよ、手に入れるのに苦労しないものなんて持つ気しねぇから。

 

トムの親友、不良のハックルベリーがお金持ちの未亡人に拾われ、規則正しい「普通」の生活から逃げ出したときのセリフです。

色々とグサグサと心に刺さります。いつからかこんなこと言えなくなったなぁ。それが大人ってものなのか。

すっかりハックのファンになってしまったので次回は「ハックルベリー・フィンの冒険」を読んでみようと思います。

きっとハックの生き方は私を息苦しい毎日から解放してくれるでしょう。

 

私を「男」を思い出させてくるそんなGWに出会った2冊のご紹介でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

紹介図書:

高野 秀行 著「幻獣 ムベンベを追え」

マーク・トウェイン 著「トム・ソーヤの冒険」

 

 

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Comments from NEMber
7zoesan
2019-05-08 21:23:12ID:114797

>>やそ::さん
探検部のあるところにいたことがないのでわかりませんが、あるなら入ってみたかったです。
やそさんにご紹介いただいた冒険図鑑、楽しく読んでいます!

やそ
2019-05-08 17:45:04ID:114710

探検部って格好いいなぁといつも思っています。
もっと探検したい。

7zoesan
2019-05-08 08:18:38ID:114601

>>やってみよう::さん>>きなこ::さん
クレイジージャーニーいいですよね!
世界と想像力を広げてくれます。

きなこ
2019-05-08 05:58:06ID:114575

>>やってみよう::さん

クレイジージャーニー❕
おいらも見てる👀
毎回面白いのだ💨

人間関係・・・おいら自身も見直した方がいいかも(笑)

やってみよう
2019-05-08 02:55:09ID:114563

クレイジージャーニーという好きな番組があるのですが、
早稲田探検部も高野さんもその番組に出演されていました(違う回ですが)。
極限状態に追い込まれて、「絶対的なものがあるとすれば、人間関係」という結論にたどり着くというのは、
確かに心を動かされますね。

NEMber who posted this article

北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。
これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、
日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。
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