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【漫画】熱血スポ根少年漫画『AKB49』

nem2.35xem (3) 151 2 0

先日AKBについての記事をアップしたんですが、書いてるうちにAKBを題材にした少年漫画『AKB49』を思い出して思わず書きたくなってしまいました。

 

『AKB49』は題からもわかるようにAKBを舞台にストーリーが展開されるのですが、これが本当に面白く、かつ完成度の高い完全熱血スポ根少年漫画となっています。

 

 

〈あらすじ〉

普通の男子高校生浦山実(みのる)は自分の顔が女顔なことがコンプレックスであった。ある日クラスでAKB48の話題になり、男子はみんな誰推しかと盛り上がっていたが、実(みのる)はアイドルには興味なく、「全員ブスじゃん」と言う。AKBより同級生の吉永寛子、自分の好きな子の方がずっと可愛いと思っていたからだ。
しかし、実(みのる)はある日寛子がAKBオーディションを受けると知る。寛子を応援したいと思った実(みのる)は自身の女顔を生かし女装して「浦川みのり」としてAKBのオーディションに乗り込んだ。
寛子が無事オーディションに合格し安堵する実(みのる)。しかしまさかの「浦川みのり」も合格したことを告げられ、AKBとしてアイドル活動をするはめになってしまう…。


このあらすじからだと完全にギャグ漫画と思いますよね。少年誌ということもあってちょっとえっちな描写があったりして、私も当時はエロラブコメみたいな感じで進むのかと思っていました。


しかしそんな心構えで見てたら鈍器で殴られます。ラブコメどころかそこら辺のスポーツ漫画より熱血な「アイドル」という舞台で闘う少年と少女たちを見せつけられました。

全巻最高に面白いのですが、以下には私が印象に残ったシーンをいくつか抜粋してその熱さをお伝えできたらと思います。

 

 

○前田敦子に憧れる少女

 

AKBを舞台にしているので登場人物も実際のメンバーが出てきます。ヒロインの吉永寛子はあっちゃん推しで、「あっちゃんみたいにかっこいいアイドルになりたい」という思いでAKBに入りました。ここでのあっちゃんはすごくクールキャラとして描かれていて確かにとてもかっこいいです。

 

 

そんな寛子が主人公のみのりと期待の大型新人岡部愛の三人で研究生初ユニットを組むとなった時、浮かれる三人に前田敦子がCDを売る過酷さとアイドルとして生き残る厳しさを伝えます。その程度のことも理解していないのに売れるわけがないと。

 

 

みのりと岡部が息をのみ言葉を詰まらせ部屋の空気が張り詰める中、寛子はおもむろに自分の髪をハサミで切り出しました。あっちゃんに憧れてあっちゃんそっくりにしていた綺麗な髪をざっくばらんに切り、まっすぐ前田敦子を見つめてこう言うのです。

 

 

今自分の目の前にいるのはあこがれの「あっちゃん」ではなく戦うべき相手である「前田敦子」であると自覚し、ここで初めて「吉永寛子」というアイドルが誕生します。

 

この展開が熱過ぎて今も書きながら鳥肌立ってます。アイドルに憧れた少女が今同じステージに立っていることを自覚し成長する姿はかっこよくて勇気を与えられました。

 

 

○アイドルは遊びじゃない

なんと言ってもこの漫画の醍醐味の一つがアイドルの過酷さをこれでもかというほど言及していること。
表向きは華やかな笑顔で歌い踊る彼女たちは、常に戦場で戦っています。

 

特にそれがわかるのが総選挙のシーン。

前田敦子の卒業が決まり、女王不在で開催される総選挙。大島優子に期待が集まる中、みのりや寛子たちも負けじとアピール活動を続けます。育つ後輩を見て嬉しく思うも、自分と戦う相手がいなくなり虚無を感じていた優子は、ある日のステージでたかみなに「制御できないかも」と断りを入れ、圧倒的なパフォーマンスを見せます。

 

 

周りの人間、みのりや寛子が観客の目に一切入らないくらいのその絶対的なオーラは、ここまで血反吐を吐きながらも上り詰めた人間にしか出せないものです。自分たちが戦っている相手が如何に凄いか、この戦場が如何に厳しい場所か思い知らされるみのりと寛子でした。

 

選挙当日、呼ばれるか呼ばれないかと不安に押しつぶされそうになるみのり。

順位を伸ばし歴代の選抜を必死に倒していくみのりはとうとう大島優子の目前まで来ますが、残念ながらあと一歩のところで届きませんでした。しかしそこまで辿ってきた道のりは確かに戦士のもの。必死の覚悟で戦った末に勝ち取った順位を誇らしげに掲げるのです。

 

 

彼女たちが如何に厳しい世界で戦い続けているかをこの漫画では隈なく描いており、「アイドル」という職業を心から尊敬できます。

 

○ファンとの関係

 

ファンの存在というのはアイドルに限らず多くのコンテンツにとって大きな存在です。そのファンはどうあるべきかが、この漫画から学べます。

 

実(みのる)の高校の教師である奥平先生がまさかのみのり推しになっており、それにドン引きする実(みのる)。しかし自分たちの存続をかけた劇場公演のチケットが全然売れないという時に、雪の中奥平先生がチケットを手売りしていることを知った実(みのる)はみのりの姿のまま走り出します。そこまでしなくていいと言うみのりに奥平先生は「君は僕の希望そのものだ」と伝えます。

 

学校では生徒にバカにされ家でも邪険に扱われ辛い日々を送っていた奥平先生。しかしあるきっかけで観たみのりの公演に心打たれて生きる勇気を得た先生は、自分の出来る限りの力でこの気持ちを返したいと奮闘するのです。

 

奥平先生の姿はファンの鏡で泣かされるものばかりなんですが、特に作中でも名シーンと言われるのが最終回直前の回。

 

浦川みのりが浦山実(みのる)、つまり男であるとみのりの卒業公演で自ら真実を話す場面。ファンたちは当然混乱し怒り泣き叫びます。誰かがスマホでこの事実を連絡しようとしたところ、奥平先生が止めに入り急にステージの前に立って次の言葉を投げました。

 

 

熱すぎる。

これこそファンのあるべき姿ですよね。正体が何であれ、自分の知らないところでどうであれ、今ここに立って自分たちを幸せにしてくれたことは事実で、それ以上でもそれ以下でもないんです。その精一杯の輝きにありったけのエールを送り応援するのがファンの役目なんです。

 

この奥平先生の演説はそこにいた全てのみのりファンに響き、誰一人として男であった事実を口外する者はいませんでした。世間から大バッシングを食らうと覚悟をしていた浦山実(みのる)は、浦川みのりファンに守られたのです。

もうここは涙なしには見れません。こんなに熱い漫画がかつてあっただろうかと思うほどです。

 

 

 

 

○「恋愛禁止条例」の意味

この漫画のタイトルは正式には『AKB49〜恋愛禁止条例〜』です。
「とかいってもどうせ実(みのる)と寛子はくっつくんでしょ」と思っていましたが、くっつきません。最後までこの漫画は「恋愛禁止条例」を貫き、夢にのみ生きる彼女たちを描きます。

 

実(みのる)の最初の動機こそ「好きな女の子を支えたい」というものでした。好きな女の子のために女装までしてアイドルになり、その子の夢を叶えることが実(みのる)の夢でした。しかしこの感情は恋愛とは違うのではないかとある時点で気付くのです。

 

今までみんなを支え、寛子を支えてきたみのりはあることが原因で寛子が劇場に来れなくなった時、初めて自分を支えていたのが「アイドル・吉永寛子」だったことに気づきます。「好きな女の子」以上に、自分は吉永寛子というアイドルのファンだったことに気付くのです。いつも自分に希望を与え続けていた存在がいなくなって初めてみのりは折れてしまうんですね。

 

つまり、実(みのる)と寛子の関係は淡い恋愛関係ではなく、どこまでも熱いアイドルとファンの関係なのです。


しかもこれが凄いのが、最初からちゃんとそのコンセプトで描かれていたというのが最終回を見たらわかることなんですよね。
1話からずっと彼女たちの成長、一人の少年と少女の恋愛以外の絆を描いていたのです。

 

恋愛関係以外でここまで密に主人公とヒロインの関係を描いた作品はあまり見ないので、その点でもこの漫画は非常に高い評価を得られるのではないでしょうか。

 

 

○おまけ

 

私のこの漫画の一番の推しは後に主人公の正ヒロインとなる有栖莉空(ありすりあ)ちゃんです。

この子は早々にみのりが男だと見抜いたトラブルメーカーなのですが、みのりが寛子を支えたいと思うように、アリスもみのりに勇気をもらったことでみのりのそばにいて支えたいと思うようになったある種みのりの鏡のような存在でした。


しかし彼女は難病を患っており、次第に耳が聴こえなくなっていきます。

 

 

絶望に暮れる中みのりのステージを観て勇気をもらったアリスは、みのりのために、そしてチームのために奮闘するのです。その姿が何とも健気で泣かされました。

 

 

実(みのる)と寛子の関係はとうとう恋愛にはなりませんでしたが、似た者同士の実(みのる)とアリスは恋愛関係に落ち着く予感をさせて物語は幕を閉じます。


これもまた一つの男女の関係だと読者に示しているのでしょう。男女の関係は一重に言えないとこの作品は示してくれたのがとても良かったですね。

 

 

○まとめ

まだまだ熱い場面や展開は沢山あるのでもし興味を持ってくれた方あ是非読んで欲しいと思います。

間違いなくこれは名作漫画です。

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Comments from NEMber
Yonnsann
2019-06-13 00:54:06ID:125393

>>mizinco::さん
超熱血スポ根漫画を読みたくなったら読んでみてください!

mizinco
2019-06-12 23:40:43ID:125367

AKBの宣伝的な漫画だと思ってました。
そんな熱い漫画だったんですね!!
見かけたら読んでみます٩(๑òωó๑)۶

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ネムログ気になったのでライブドアブログからいくつか移行します。

趣味は読書(特に太宰治)、アニメ鑑賞(特に幾原作品)、京都観光。
京都には足繁く通っているので色んな情報を提供できたらと思います。

また、教育実習、学校教員(少しですが)を経験して思ったことも少し書けたら良いと思います。

現在はwebデザインを勉強中。
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