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エネルギーの話 - 何がまちがっていたんだろう -

nem18.10xem (8) 282 10 0

 

エネルギー てよく耳にする言葉ですよね。「エネルギーチャージ!」みたいに日常でも
使われる言葉ですし、「再生可能エネルギー」みたいに、新聞やニュースで聞くこともあると思います。



でも「エネルギーって何?」て聞かれると、結構答えるの、むずかしくないですか。



エネルギー とは「力」のことでしょうか。でも力って、「パワー(power)」ですよね?

 


エネルギーというのは、「物を動かす能力」のことなんです。

 


ちょっと例を考えてみましょう。「物を動かす能力」を持つものって、いっぱいあります。

例えば「電気」です!電気の力で動いてるものって、たくさんありますよね。僕たちが利用する「電車」というのは、
その最たる例です。架線を流れる電気によって、電車は動きます。他にも、電気を使って扇風機の羽は動きますし、
お掃除ロボなんかも、電気の力で動きますね。

こんなふうに、電気は「物を動かす能力」を持っています。『エネルギー=「物を動かす能力」』なわけですから、
「電気はエネルギーを持っている」と言えるわけですね。電気が持っているエネルギーを「電気エネルギー」
といいます。


他にも、「運動エネルギー」という言葉もあります。これは、動いている物が持っているエネルギーのことです。

ボーリングの玉を思い浮かべてみてください。勢いよく投げられたボーリングの玉が、ピンにあたったとしましょう。
ピンは吹き飛ぶはずです。投げられたボーリングの玉は、ピンという物を動かす能力を持っている、つまり、
エネルギーを持っている」と言えます。

 

「熱エネルギー」なんて言葉もあります。ん?熱?なんで熱が物を動かすんだ?


例えば、水があったとき、その水が急激に熱せられたらどうなるか。きっと水は水蒸気に姿を変え、
勢いよく吹き上がることでしょう。ほら、熱は、水という物を動かす能力を持っているでしょう?
これが熱エネルギーです。


このように、いろんな種類のエネルギー(=「物を動かす能力」)があるのですが、それが発揮されるためには、
「何か別の物にぶつかる」とか「水に触れている」みたいな条件が必要なわけです。

 

エネルギーは姿を変える



エネルギーのとっても大事な性質、それは、エネルギーは次から次へと姿を変えていく、ということ。


例えば、「ボーリングの玉」は運動エネルギーを持っていました。
投げられたボーリングの玉は、ピンにあたることで、そのピンをはじき飛ばします。

では、はじけ飛んだピンが、別のピンにあたったらどうなるか。

はじけ飛んだピンにあてられたピンも、勢いよくはじけ飛ぶことでしょう。

つまり、ボーリングの玉によってはじけ飛んだピンもまた、他のピンを動かす能力を持っているわけです。
これは、『ボーリングの玉が持っている運動エネルギー』が、『玉にあてられたピンの運動エネルギー』
姿を変えた(変換された)、と解釈されます。


変換の過程で、エネルギーの種類が変わることだってあります。以下のような装置があったとしましょう:




さきほど例にあげましたが、水が急に熱せられると、蒸気に姿を変え、勢いよく吹き上がります。

パイプを通る水が熱せられて蒸気に変わり、それが発電機とつながったタ―ビンにあたれば、
タービンはグルグル回転し、電気を作り出します(発電機というのは、タービンの回転の力を、電気に変換する装置です)。

炎の熱エネルギーが蒸気の運動エネルギーに姿を変え、蒸気の運動エネルギーがタービンの
運動エネルギーに姿を変え、タ―ビンの運動エネルギーが電気エネルギーに姿を変えました。

熱エネルギー→運動エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギー


と、エネルギーが次々と変換されてますね。


こんなふうに、何かしらが持っているエネルギーを、変換して変換して変換して、最終的に電気エネルギー
を生み出すことを、発電といいます。僕たちが普段使っている電気は、こんなピタゴラスイッチみたいな
工夫された装置によって、生み出されているんですね。


上の例のように、熱エネルギーを、最終的に電気エネルギーに変換してしまう発電のことを、火力発電といいます。


発電方法はいろいろありますよ。例えば風を利用してやるんです。強い風が吹けば、たくさんの物が飛ばされますね。
風は物を動かす能力、つまりエネルギーを持っているわけです。

風で風車を回転させ、タ―ビンと同じように、それを電気に変換する仕組みを、風力発電といいます。


火力発電は炎を作るために石炭や天然ガスを燃やすため、資源を消費することになるし、
二酸化炭素を排出することになってしまいます。

それに対して風力発電は、風の力を使っているので二酸化炭素を出しませんし、
資源を消費しません。こういうの、再生可能エネルギーっていうんですよね。

じゃぁ風力発電ばっかやればいいじゃん!て話なんですが、残念ながら風力発電は場所を取ってしまい、
また日によって風の強弱が変わるため、安定して発電できないという弱点を持っています。

他にもいろんな発電方法がありますが、どれも一長一短。各発電方法をどんな比率で行っていけばいいのかな?
と、みんなで考えないといけません。

 

原子力発電のつくりかた

 


動いている物体が持っているエネルギーのことを、運動エネルギーといいました。


では、動いていない、静止している物体は、エネルギーを持っているのでしょうか。


動いている物体がエネルギー(=物を動かす能力)を持っているのは、ボーリングの玉などを思い浮かべれば
理解できますが、静止している物体がエネルギーを持っているというのは、想像しづらいですね。

 

しかし、ある科学者は、静止している物体も、エネルギーを持っているんだ、ということを発見しました。

しかもそのエネルギー量は、とんでもなく莫大なものだ、ということまで、明らかにしました。


それを明らかにした科学者の名前は、アルベルト・アインシュタインと言います。

 

 

 

1905年にアインシュタインが発表した「特殊相対性理論(とくしゅそうたいせいりろん)」は、
静止している物体が莫大なエネルギーを持つ、という直感的に理解しづらい結論を導くものでした。



そして、この偉大な発見は、 原子力発電、 第二次世界大戦 と、決して切り離すことができないものになりました。




動いている物体は、他の物にぶつかることで、そのエネルギー(=物を動かす能力)が発揮されました。
熱は、水に触れることで、そのエネルギーが発揮されました。

では、静止している物体が持っているエネルギーは、どうしたら発揮されるのでしょうか。


答えはとてもシンプルなものでした。

 

 

 


ここで、中学の理科を、ちょっとだけ復習してみましょう。水素もヘリウムも酸素も窒素も、
原子というのはみな、陽子、中性子、電子っていう3種類のちっちゃい粒でできているのでした。


↑こういうの原子核って言いましたね。

1938年、ドイツの科学者ハーンらは、ウランという原子に向かって中性子を発射すると、ウランの原子核が半分に
割れてしまう現象を発見しました(核分裂という)。


そして、中性子があてられたとき、ただ半分に割れるのではなく、アインシュタインが発見した
静止している物体のエネルギー」が熱という形で放出されることも明らかになりました。

これが、静止しているウランが持っているエネルギーを発揮させる方法です。


一つの原子に中性子をあてても、放出されるエネルギーはびびたるものです。そこで、




こんなふうに、ウラン原子をずらーっと並べてあげます。このうちのどれかの原子に、中性子を発射。



中性子をあてられたウラン原子は、割れて熱を放出します。更に、自分が持っている中性子
2~3個放出するんです。ってことは何が起こるか。



最初にあてられた原子から飛び出た中性子が、他のウラン原子に衝突します:



こんな感じで、「ウランの崩壊」の連鎖が起こって、次から次へと熱が生まれます

こうして生まれた大きな熱によって、火力発電同様、水を噴射させ、タ―ビンをまわして、
電気を発電することができます。

「ウラン」という原子の力を使った発電なので、これは「原子力発電」とよばれます。

 

原子力発電って、実はアインシュタインの相対性理論が原理のもとになっているんですね。

 

原子力発電だけではなかった

 


「ウランの崩壊」の連鎖によって、大きな熱が生み出されました。熱が次から次へと生み出されていくわけですから、
発電をする際は安全のため、ウランの数(濃度)が適切な数に抑えられています。

 

では、ウランの濃度をもっともっと増やしていったら、つまり、もっとぎっしり
ウランをしきつめたら、どんなことが起こるでしょうか。



ウランをぎっしりしきつめて、中性子を発射すると、ウランの崩壊が大量に起こります。
そして巨大な熱が生み出され、やがて爆発が起こります。


原子の力による爆弾、これが原子爆弾です。爆発によって、鉄を一瞬で蒸発させてしまうような
高熱がもたらされ、更にウランによる放射線が降り注がれます。


こんな恐ろしい技術が生まれてしまったとき、世界は 第二次世界大戦 を迎えようとしていました。

アインシュタイン他、多数の科学者が恐れたのは、この技術をナチスドイツが悪用することでした。


ドイツ国民の結束を強めるため、ヒトラーはユダヤ人を国民の敵に仕立て上げました。

迫害から逃れるため、多くのユダヤ系の科学者がドイツを離れました。アインシュタインもドイツから離れた
ユダヤ人の一人です。

核兵器の可能性に気づいた物理学者たちは、ナチスドイツに対抗すべく、ドイツの敵対国であったアメリカに、
原子爆弾の製造を提言する手紙を書きました。アインシュタインはその手紙に署名をします。

 

 

この提言によって作られた原子爆弾は、1945年8月6日、日本の広島県に投下されることになりました。


3日後には、プルトニウム型の原子爆弾が長崎県に投下されました。



 

このような結果になってしまい、手紙への署名を悔やんだアインシュタインは、イギリスの哲学者ラッセルと
ともに、核兵器の廃絶を訴える「ラッセル=アインシュタイン宣言」に署名しました。

科学者が核実験を続けるアメリカ、ソ連に向かって、核廃絶を訴えた宣言でした。

 


アイシンシュタインは、 光 の不思議な性質を追求して、(特殊)相対性理論を作りました。

それは、今までの物理学を根本から書き換えるような巨大な理論です。
決してそれは、原子爆弾を作るために研究されたものではありません。

ハーンたちの研究も、ウランに中性子をあてたときに起こる現象に、「核分裂」という解釈を与えたので
あって、恐ろしい兵器を開発するためのものではありません。

どうしてこんな結果になってしまったのか。どうすればよかったのか。

「科学技術の倫理」 が考えられるようになったきっかけの一つのお話をご紹介しました。

 

参考文献
・竹内 淳、高校数学でわかる相対性理論



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Comments from NEMber
やってみよう
2019-06-27 19:58:17ID:128442

>>BleRoom::さん

ありがとうございます。
本当ですね。だからこそ、技術的には可能なことでも、それをどこまで人間にもたらしていいかは、
一回立ち止まって、みんなで議論しないといけないんだろうなって思います。
そうしないと原爆の例のように、取り返しのつかないことになってしまうこともありますしね。

やってみよう
2019-06-27 19:55:43ID:128441

>>YUTO::さん

E = mc^2 はとんでもない数式ですね。
日本も、核の傘で守られている以上は、強く非核化を叫べない状況ですよね。
核の抑止力で平和を保ってる状況って、ゲーム理論でいうところのナッシュ均衡に
近いものなのかなって感じています。

>>目指せ北海道::さん

確かに、性質が異なるものですね。ご指摘ありがとうございます。
歴史をみんなで学んでみんなで考えて、政府がやろうとしてることに反対しなきゃいけないことは
きっちり反対するっていうのが、僕たちができる精一杯なのかなって思います。

BleRoom
2019-06-27 11:31:17ID:128381

興味深く読ませていただきました。
科学の発展は素晴らしい…しかしそれが全て人間にもたらされるべきものなのかを考えると、今の人間の倫理的な部分が追いついていないようにも感じますね。

YUTO
2019-06-27 10:14:08ID:128375

1gの静止エネルギーだけでも、相当なエネルギー量があるのは、驚きです!!
それを発見したアインシュタインもすごいです。
でも、相対性理論がきっかけで核兵器を大国が作るようになり、それを保有することで、戦争の抑止力になり、世界平和が保たれているのも忘れてはいけないだろうと感じます。
(核戦争が起きたら、人間社会が終わっちゃうので、それを恐れて、戦争をしたくないという気持ちがある)

目指せ北海道
2019-06-27 06:27:26ID:128347

細胞や、AIは、外部からのエネルギー供給が無ければ動かないので、存在そのものが莫大なエネルギーを生み出す核反応とはだいぶ性質が異なりますけどね。自然の仕組みに対する畏敬の念と、謙虚な姿勢。人間の知性は、それを身につけるにはまだちょっと足りないみたいです。

やってみよう
2019-06-27 03:11:51ID:128322

>>オーウェン::さん

ゲームのセリフって、プレイしてる人を唸らせることを結構言いますよねw
そのセリフは、今回の事例にぴったりあてはまるものですね。

やってみよう
2019-06-27 03:04:27ID:128321

>>7zoesan::さん


ありがとうございます。
確かに、莫大なエネルギー量の発見を考えると、アインシュタインは爆弾の
可能性を予見していたかもしれませんね。
AI や iPS細胞なんかもすごい発明ですが、だからこそ倫理についてはちゃんと
考えなきゃいけないんだろうなって思います。


>>ゼム🦈ゼム::さん

仰る通り!
相対性理論自体は、今の物理学の根幹となってる重要な理論ですし、
何も悪くないんですけどね。それを悪用する人が出てこないように
きっちり監視しないといけませんね。

オーウェン
2019-06-26 23:35:33ID:128277

自分に悪意が無くても、誰かの悪意に利用されるんだ
ってゲームの台詞なんですけど、しみじみ感じる。

7zoesan
2019-06-26 23:23:29ID:128262

大変興味深く読ませていただきました!
アインシュタインのことだから爆弾への応用まで想像は出来ていたと思います。しかし好奇心が勝りますよね。
原子爆弾が落とされるのは日本が最後でいい、ここからしっかり学びとならければいけませんね。

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「やってみよう」は、プログラマであるタノウエと、数学を勉強しているカナクボが、共同で管理しているアカウントです。
勉強をして身に付けた NEM の知識や数学の話題を、随時投稿していく予定です。
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