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特殊相対性理論とは何か 
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YUTO 2018-10-19 20:21:04

相対性理論には2つ種類があります。1つは特殊相対性理論で、もう一つが一般相対性理論です。ここで、「特殊」とは「限定的な」という意味でありますので、ある限定的された特殊な場合のみに成り立つ理論です。それに対し、一般相対性理論は、特殊相対性理論を拡張させた理論になります。


 ここで、相対性理論の「相対」とは、「どれも正しい」とか「異なる正しさがある」いう意味であります。つまり、ある観測者と別の観測者には観測結果が違っても異なる正しさがあるという意味になります。


ここでは、特殊相対性理論ついて以下説明します。


 


1905年にアインシュタインが相対性理論を提出する前、光は波動だと言われていました。なぜなら、波動の性質である干渉や回折という現象を起こしていたからです。


また、弦を伝わる波や音波などの類推から、光は何かしらの静止した媒質中を伝わるものと考えられていました。その媒質は、エーテルと呼びます。


このことは、宇宙の中に絶対静止空間を仮定するものでした。電気と磁気を統一したマクスウェルの理論でもエーテルの存在を仮定した上で電磁波を予言し、それは光の速さで伝わると言われました。


 


そこで、マイケルソンは、光はエーテル中を伝わるという仮説を実証するためにマイケルソン・モーリーの実験と言われることを行いましたが、実証ができませんでした。



 


その実験結果を説明するため、アインシュタインは次の2つを基本方針として新たな物理理論を考えました。その物理理論を特殊相対性理論といい物理現象を見る観測者が「等速直線運動」をしている場合のみ(つまり慣性の法則が成り立つ座標系のみ)に成り立つ場合のみを想定しています。


 


1.特殊相対性原理


慣性の法則が成り立つ座標系(慣性系)においては、物理量の値が変わって物理法則(=物理量の間の関係)は変わらない。


 


2.光速不変の原理


光の速さはどの観測者から見ても常に一定に見える。


 


自然界に関する従来の理論はニュートン力学ですが、速さは光の速さまでという制限を出したのがこの理論の特徴です。


この2つの方針を認めるとどのような事が起きるのでしょうか?


 


(1)時間の遅れ


ある速さでする人と、別の速さで運動する人では、感じる時間が違うということが起きます。この関係は以下の式によって表されます。



この式が意味するのは、静止した観測者から見ると、動いているものは時間が遅れるというものです。つまり、光速に近い速さで運動すると、歳を取らないということになります。(光速に近い運動をすると、不老不死が実現?)


実際、宇宙線に含まれる光速に近い粒子は、寿命がのびることが観測され、このことは正しいという結果が出ています。


①の部分に注目すると、私たちの日常生活の範囲では、光の速さは無限大とみなせるほど大きいので、この部分は1とみなすことができます。


つまり、私たちは時間が遅れていることには気付かないということになり、日常生活の範囲内ではニュートン力学も間違いではないということになります。


 


(2)長さの縮み


(1)の時間の遅れと同様に長さも観測者によって変わります。それは、以下の式で表されます。



この式が意味するのは、静止した観測者から見ると、動いているものは長さが縮んで見えるというものです。


逆に、動いている観測者から見たら、静止したものは長さが縮んで見えます。このことをローレンツ収縮と言います。


もし、光の速さに近い速さで走る列車がトンネルに乗った場合、時間が遅れるばかりではなく、列車から見たトンネルの長さは静止した方と比べて縮むということになります。


 


(3)速度の合成則


ニュートン力学によると、速度を足すことができます。では光の速さが一定と定義したら、どのような感じになるのでしょうか。そこでアインシュタインは相対性理論を考慮して以下の速度の合成則を導きました。



つまり、日常生活においては、従来の速度合成の式となり、ニュートン力学も間違いではないということになります。


また、この式から、光速より小さな速度を合成しても、光速を超えることは無いことも導かれる。


 


(4)質量について


ロケットを加速させても、光の速さを超えられないのは、ロケットの質量が増えるからです。光速に近くなればなるほど、ロケットの質量は増えていきます。それによって加速しにくくなり、簡単に速度は増えないということになります。


ここで、静止している観測者と動いている観測者の質量の関係は以下のように表されます。



この式で、 速度部分を「 光速」にすると、分母が0になります。 0で割っ た解は無限大なので、 光速で動く観測者の質量は無限大になります。 そんなことはないので、ロケットは光速までは 加速できないというのです。


また、質量が0の粒子は、光速で動くことができます。


 


(5)質量とエネルギーの等価性


アインシュタインは、質量とエネルギの関係として、以下の式を導きました。



つまり、モノとは、光速の2乗に質量をかけた分のエネルギーが、姿を変えたものだということを意味します。


このことから、もし1グラムの物質の質量を全てエネルギーに変えたら、22万トンの0℃の水を一斉に沸騰できます。


しかし実際は、物質の質量は、静止しているときとは異なりますので、以下の式に書き直されます。



 


参考文献


藤井 保憲「時空と重力 (物理学の廻廊)」産業図書 (1979/7/1)


真貝 寿明「ブラックホール・膨張宇宙・重力波~一般相対性理論の100年と展開~ 」光文社 (2015/9/20)


大栗 博司 「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」中央公論新社 (2014/8/22)


佐藤 勝彦「「相対性理論」を楽しむ本―よくわかるアインシュタインの不思議な世界 」PHP研究所 (1998/12/1)


杉山 忠男「理論物理への道標〈下〉」河合出版; 三訂版 (2014/8/1)


 


この記事の図は、参考文献のゴシック体で書かれた本から引用しています。

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