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「幸せとお金の経済学」の話

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ロバート・H・フランク著、金森重樹監訳の「幸せとお金の経済学」を読んでの感想と備忘録です。

結論から言います。

供給に限りがあり、社会的希少性によって他人との比較によって満足を得る「地位財」より他人が何を持っているかどうかとは関係なく、それ自体に価値があり喜びが得ることができるもの「非地位財」の追求が幸せな人生を創り出すということです。

それ以上のことは書いてありませんし、この理由について様々な経済学的指標・データを用いて解説していきますが、引用している文献が古すぎて、急速に変化している現代の状況を必ずしも反映しているとは言い難いです。

 

したがって本書は「読む必要はない」と思います。

しかしながら、せっかく時間をつかって読んだので気になった箇所だけ備忘録として記録しておきます。

 

冒頭

 

監訳者である金森氏のなぜ非地位財という考えが大事だったがまえがきとして書かれています。

金森氏はグループ年商100億円企業のオーナーであり、いわいる「超富裕層」です。

超富裕層になったけど自分は幸せではない、ヒトの雄である以上、地位財の競争には抗えない。なぜなら私の港区のマンションの駐車場にはポルシェやベンツが停まっていますが私はベントレーを買いました。ベンツを買ったのでは地位財として何も買ったうちには入らないし、港区においては貧乏人の乗り物だからです。

嫁にピアジェの350万の時計を買ったとき、ある一定の期間彼女は幸せを味わえたと思いますが、数日後ママ友が保育園にドゥ・ゴリソゴノの3000万を超える時計をしてきてマウンティングされるとピアジェの価値は無効化されてしまいました。

人間のDNAに染み付いた序列をめぐる争いはどんな時代も尽きません。だから、中間所得者層は富裕層の争いに入らず、非地位財にどれぐらいお金を分配するかを考えなければ幸せにはなれないよ(意訳なし)

 

まえがきから読む気をなくさせてくれますwww

あくまで監訳者でありこの方の本ではないので読みましたが、ロバートさん・・この方が監訳で良かったのですか?

 

物事の価値はコンテクストで決まる

 

コンテクストとは物事や人が置かれている状況や関係のことを言います。

例えば気温が同じ16℃でも現在の札幌における16℃と沖縄での16℃では相対的に感じ方が異なることを指します。

つまりは札幌ではとても温かく感じるし、沖縄では寒く感じるでしょう。

地位財も所得や社会的地位、家や車などの地位財もこのコンテクストによって相対的な価値が変わります。

 

このコンテクストによる価値の変化が問題になるのは、例えばトップ層がより大きな家を建てるようになると、その中間所得層の価値の基準枠が代わり、より大きな家を必要とするようになってしまうことです。

そのため下位層の支出が跳ね上がることになり平均的な労働時間も増えることがデータから読み取れます。それは家のみならず、服や贈り物、お祝いの方法など多岐にわたる項目で起きています。しかし、ながら余分な支出は生活の満足度を高めることには繋がっていません。

 

所得格差がもたらすもの

 

所得と富の格差の拡大は1970年代から指摘されており、特にここからの30年間にわたって所得は年3%弱程度伸びていますが、大幅に所得が増加した世帯のほぼすべてが所得分布の上位5分の1に、なかでもトップ1%に集中しており、その格差はリーマンショック以降も広がっています。

先に述べたようにトップ層の所得が増え、物の価値のコンテクストが変わると全体の価値基準があがり、物へかかるコストは増加しますが中間層の所得はさほど増えておらず、格差が拡がるほど中間層の負担が増加します。

 

地位財獲得競争のジレンマ

 

こうした地位財への投資による地位獲得競争に向かわせるのは一部では子孫繁栄のためにヒトの遺伝子に組み込まれているのかもしれませんが、多くは相対的欠乏感という、質の価値を決め、需要を動かすコンテクストの影響によるものであります。

しかしながら、こうした意味のなさない地位獲得競争に陥ることで資金が非地位財に回らなくなり幸福度が下がってしまいます。これも古いデータではありますが、日本においては1961年から1987年までに所得が4倍に増えましたが相対的幸福度にはほとんど変化がありませんでした。多くの研究が示すように一定の所得を超えると(年間所得700万程度)その後同じような割合で所得が増えても幸福度には影響しないことが言われています。そしてアメリカでのデータですが地域による所得格差の広がりは健康への負の影響が大きく、離婚率も高く、殺人の発生とも相関しています。

そして、格差の減少が幸福度の増加と反比例の関係にあることも多くのデータが示しています。

 

非地位財と幸福の関係

 

非地位財とは休暇や愛情、健康、自由、自主性、社会への帰属意識、良質な環境など相対的な価値の影響を受けない、それのみに価値のあるものを指し、それらの獲得は幸福度を高めることはいくつもの研究で示されています。

しかしながら、多くの人は所得の分配が地位財の獲得に向けられており、非地位財へ分配されていないこともデータで示されています。

例えば、通勤時間がかかる郊外へ大きな家を建てることと通勤時間が短くてすむ会社の近隣に小さな家を建てること、または賃貸住宅に住むことを選択する場合、多くの人は大きな家を建てることを選ぶようです。また、給料が10%上がる職場と有給休暇が取りやすい職場の選択においては前者の給料があがる職場を選択する方が多いのです。

先に述べたようにTOP層が中心地の価格を競り上げるため、郊外へ行かざる得ない状況もあると思います。しかしながら多くの人を中心地に向かわせるのは子供に良い教育環境を与えたい(良い学校に入れたい→将来の地位獲得)、必要なものは郊外では手に入らないなどといった地位財への執着と心理的な外部圧によるものであり、それによって地位財へのコストは上がり、そして通勤時間が増える、休みが減るなど非地位財自体を削る選択がされます。

幸福への道は示されているのにそこへ向かう合理的な選択がされないのは、私達の選択が常に外部圧やコンテクストによって左右されるためであり、情報に惑わされず、自分たちの幸福についてしっかりと考える必要があります。

 

まとめ

 

所得格差によって相対的なものの価値が上がり、中間所得層は地位財の獲得のためのコストが増加する。

そして、コスト捻出のため、働く時間や通勤時間を増やすなど非地位財を削ることがされ、非地位財への所得の分配が減る。

多くの事例は公共政策により改善可能であるが、地位財獲得のための政策が支持されることにより、非地位財を重視する政策は不利な状況にある。

しかしながら、地位財への投資は幸福度には影響が少なく、格差の拡大という悪循環を招く。

 

終わりに

 

引用されている文献は古いものが多く、新しいものでも2010年のものです。ここ数年で働き方やモチベーションに関するパラダイムシフトは起きつつあり、少なくともアメリカにおける超富裕層は自身の財産を利用して非地位財へ投資するという動きも見られています。

より大きなものから小さなものへの回帰はミレニアム世代のモチベーションの一つであり、非地位財を大切にしている世代とも言えると思います。

本書の内容は現在の労働世代にとっては「古い近視眼的な見方」と思われるかもしれません。

しかしながら、今の日本の政治を動かしている世代はまさに地位財獲得に情熱を燃やした世代であり、こうした政治家が選挙に受かる状況が変わっていないというのは、若者の選挙離れも一因かもしれません。

幸福度とお金に関する研究は今後は世代別にデータを見ていく必要があると思いますし、そのようなデータがもっと増えてくると政治も変わってくるのかもしれないと淡い期待もありますが、結局のところ自分の幸せは自分で決めることが大切だと思います。

私は家を建てるときにこのことを真剣に考えました。とても大きな買い物でしたが家族にとって大切なことにフォーカスしたときに家がどのような存在であるべきか、大切なのは広さなのか、場所なのか、部屋の数は本当に必要か、どこにコストをかけてどこを削るのか、この経験は今後の人生を意味のあるものにし、そこに気づかせてくれた設計士さんにはとても感謝しています。

 

ご興味があれば今後、その辺のお話もできればと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

紹介図書

ロバート・H・フランク著「幸せとお金の経済学」

 

 

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Comments from NEMber
7zoesan
2019-02-24 14:55:26ID:64217

>>楽たろう::さん
家族にとって大切な場所は広いかどうかではなくて笑顔があるかないかですね!兄弟仲良くされていていいですね!

楽たろう
2019-02-24 14:50:48ID:64216

幸せって本当に人それぞれですね。
自分は幼い頃、10坪ほどの家に家族6人で暮らしていました。
末っ子だったせいもあり、私の面倒は上の兄弟がしてくれました。両親は共働き、食事は質素、でも凄く楽しい家庭でした。
故に未だに兄弟仲が良いです✨
遺産で争う事も無いでしょう✨(笑)

7zoesan
2019-02-24 13:10:18ID:64111

>>えっさん&小梅ちゃん@nemlogコメンテーター::さん
お読みいただきありがとうございます!
本は読まなくていいけどね!

えっさん🐾ネムツアの人
2019-02-24 12:33:30ID:64053

この紹介記事は読む価値あるうぇ〜い(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
読む価値ない本を読めたうぇ〜い(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

7zoesan
2019-02-24 08:26:26ID:63919

>>kosi-skywalker::さん
コメントありがとうございます。そのコメントだけで読んだ価値ありました笑

kosi-skywalker
2019-02-24 08:08:19ID:63909

紹介された本自体は読む価値がなさそうですが、こちらの文章は読んで良かったです。
上も下も横も見ることなく、自らで幸せを規定したいものです。

7zoesan
2019-02-23 22:53:08ID:63758

>>やそ::さん
そう思います。比較対象はなく自分が後悔のしない選択ができるかどうかだと思っています。
家の話は今度少しずつまとめたいと思います。その時はよろしくお願いします。

やそ
2019-02-23 22:29:47ID:63710

その家を建てた際の話は是非とも伺ってみたいです!
上を見ればきりが無し。下を見てもきりがない。
自分の中で幸せを見つけるのが一番ですね!

NEMber who posted this article

北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。
これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、
日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。
NEMはあまり関係ないことが多く、申し訳ありません!!

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