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【NEM技術勉強会】モザイクを利用した細胞流通記録システム【物流革命】

nem1293xem (21)
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2019-02-21 09:34:39
【NEM技術勉強会】モザイクを利用した細胞流通記録システム【物流革命】

えー、改めて自己紹介しますと、僕は北海道を目指すライダーで、NEM Techinical Referenceの翻訳などやっておりますが、本業は細胞を培養する人です。ずいぶん前に、細胞というのは流通管理がとても大切なんだというお話しをしました。今回、ねむぐまさんのslackやnemlogの皆さんのおかげ様で、その青写真をある研究会で発表する事になりましたので、内容をプレビュー公開します。


1. はじめに

 

細胞の流通は、医療材料として使用されることや、取り違えによる誤使用の危険性、外見からは見分けがつかないなど、これまでの医薬品に比べて管理が非常に重要になります。そこで、NEMブロックチェーンを使った流通の「完全記録管理」を提案します。まず、細胞を取り扱う拠点ごとにNEMアドレスを作成し、ネームスペース(歯髄細胞研究所:testshizui, 細胞製造企業A: testcompanya)と、それぞれにtransfer, expansion, voidの3種類のモザイクを準備します。NanoWallet使えば簡単ですね。

 

2. バーコードの規格

岐阜大学では、細胞を凍結保存するチューブに世界でひとつの2次元バーコードと、保存装置で使用する1次元バーコードをつけて管理しています。この2つのバーコードをつなぎ合わせて、チューブIDとします。このID管理方法は、必ずしもこの形式である必要はなく「世界でひとつ」「組織内での管理番号」が組み合わされてあれば、NEMブロックチェーンに記録できるメッセージ長の範囲で、任意の形式が利用できます。NEMに記録できるメッセージ長は約1000バイトありますので、長いIDをつけることも可能です。しかし、情報は公開されるため、個人情報や個人を特定できる情報を入れてはいけません。

 

3. 各モザイクの役割

拠点から拠点への細胞移送にはtransferモザイクを使用します。しずい細胞研究所から、細胞製造企業Aへ、SL0000000001000001のバーコードがついた細胞入りチューブを一本送付する場合には、しずい細胞研究所のネームスペース+transferモザイク(testshizui:transfer)にバーコード情報をメッセージとして添付して1個送付します。

 

細胞製造企業Aでは、しずい細胞研究所から受け取った細胞(SL0000000001000001)を使用して、CA0000000001000001, CA0000000002000002, CA0000000003000003の3本の細胞を製造したとします。その場合、親細胞のバーコードと子細胞のバーコードをメッセージに入れたexpansionモザイク(testcompanya:expansion)を自分のNEMアドレスに送付します。

 

細胞製造企業Aは、SL0000000001000001のチューブを使用したという情報をしずい細胞研究所にtestcompanya:voidモザイクに使用済み細胞のバーコードメッセージを添付して送付で終了です。

 

4. ブロックチェーンに記録される情報

 

ブロックチェーンに記録された流通および製造についての情報は、モザイク送付時刻(タイムスタンプ)とともにNEMブロックチェーンに永久保存され、改ざんできません。細胞流通・製造のハードコピーとして記録が残るため、マスターデータベースを持たなくても、初期状態を含む任意の時点での在庫情報から、現在の在庫状態を再構築することも可能です。

 

5. まとめ

 

NEMブロックチェーンを利用すれば、わずかな手数料の支払いのみで高度な細胞流通管理システムを構築する事ができます。NEMブロックチェーンにはWebAPIを利用して誰でもアクセスできますので、Webアプリケーションや、モバイルアプリから簡単に閲覧できます。細胞提供者や細胞治療を受けた患者さんの個人情報は、各拠点で厳重に保管されるため、ブロックチェーンを通じて外部に漏洩するリスクはヒューマンエラー以外にはありえません。

 

NEMブロックチェーンには、この他にもマルチシグネチャー(複数アカウントによる承認システム)や、アポスティーユ(公証システム)が実装されており、さらにセキュリティーを高める事ができます。このような製造・流通・消費までを、オープンな形で完全記録する物流システムはこれまで例がなく、ブロックチェーン活用のひとつの方法として社会実装実験するに値するものであると考えます。


これで、社会実装実験を行うベンチャー企業設立を目指します。面白くなってきました。

 

このアイデアはNEMのアポスティーユを使ってオリジナリティーを証明してもらっています。

 

 

目指せ北海道

Comment
BleRoom
BleRoom
2019-07-30 21:12:34ID:136025

記事、引用させていただきました。
https://nemlog.nem.social/blog/28608
応援しています!

目指せ北海道
目指せ北海道
2019-02-23 08:43:32ID:62938

>>うぇんじにあ::さん
はい、ブロックチェーンの場合は、すべてのトランザクションが記録されて改変されないので、任意の時点の残高とタイムスタンプを使って過去や未来の残高を正確に計算することができます。ブロックチェーンの情報が100%信頼できるからできる技ですけどね。

うぇんじにあ
うぇんじにあ
2019-02-22 23:23:05ID:62691

素晴らしいです^^

記事、しっかり読ませて頂きました!!^^

いつかのコメントで書いて頂いた、マスタの再構築っていう話、記事を読むとなんとなく理解できました^^

在庫のマスタを想定すると、在庫数MAXが初期値(チェーンの最初のブロック)で、そこから在庫減をチェーン上でトランザクションとして刻んでいくと、最新のチェーンのブロックを見ると最新の在庫情報(在庫数とか)を再構築して取得できる、という意味だと理解しました。

間違っていたらごめんなさいw

目指せ北海道
目指せ北海道
2019-02-22 22:17:29ID:62590

>>Dorian::さん
Thanks for your comment. I love your video!

Dorian
Dorian
2019-02-22 20:56:49ID:62457

amazing

目指せ北海道
目指せ北海道
2019-02-22 09:00:52ID:61947

>>ZEMZEM🐳nemlog基金理事長::さん>>INM::さん
NEMを作った人は、ここまで考えて設計してたわけで、頭が下がります。お金がからんで変なことになっちゃったんですね。
NEM本来の実力を取り戻すべく、頑張ります。

目指せ北海道
目指せ北海道
2019-02-22 08:58:30ID:61945

>>shinobu::さん
今の所testnetに乗せてます。1年位の間は、このままtestnet上で、協力してくれる会社と一緒に実験的にチューブのやりとりをやってみようと思っています。
NIS2(Catapult)のプライベートチェーンでも動かせる確認は取れているのですが、サーバーを自前で用意しないとならないのと、テックビューロに支払うお金がかかります。カタパルトのパブリックなtestnetが立ち上がってからそちらに移行すればいいかなと思ってます。テックビューロからハイブリッドという話も提案されており、プライベートで立ち上げてパブリックに接続みたいなことも、カタパルトではできるのでしょうね。

INM
INM
2019-02-22 08:34:06ID:61925

めちゃめちゃすごいですね!!
応援します!!頑張ってください!!!!

shinobu
shinobu
2019-02-22 08:12:57ID:61901

今更ながら、これはプライベートチェーンの認識でよいのでしょうか?記事からはパブリックチェーンと取れるのですが、トランザクション内の情報を基に、目指せ北海道さんの管理下でしかわからないなら、パブリックなのですよね?と思った次第です。パブリックチェーンであれば、人による不正はより低く出来るという意味でもよいでしょうし。ただし、情報のアップデートが出来ない、手数料高騰、カタパルト移行に伴う諸々の懸念は頭の片隅をよぎっております。最後に
目指せ北海道産の夢とされていたことが着実に現実化していて、本当にすごいことだと思います。
より良い発表の場となることを心より、願っております。長文、失礼しました。

ぜむ🐳ぜむ
ぜむ🐳ぜむ
2019-02-21 22:30:54ID:61536

・w・しずいちゃあああああああん!!
久しぶりいいいいいいいいいいいい!!

この記事を書いた人
趣味はバイクでツーリングしながら、ブログを書いたり、動画配信したりすること。 ラズパイをバイクに積載して、ボタン一つでYoutubeライブ配信できるシステムを作りました。それを発展させて、XEMの価格を常時監視、取引するボットも作って活用してます。子供の頃から技術書を読むのが好きなので、NEMの技術文書を訳したりもしています。 本業は再生医療研究者です。歯の神経の中にいる「歯髄(しずい)細胞」を活用して新しい医療を開拓するために、しずい細胞プロジェクトを推進中。細胞の流通(トレーサビリティー)管理にNEMを使っています。管理システムの名称は「ShizuiNet」。 NEM HUBを通じてNEM/Symbolのマーケティングに参加中。下の紹介リンクから登録すると、登録者の活動に対して、3ヶ月間、5%のポイントボーナスが僕と登録者の両方に入るのでお得です。ホームページアイコンも同じリンク先に飛ぶようになってます。 https://community.nem.io/signup/MBWxTxUGfj