connecting...
Google translation for articles :
12 NEMBER donated to you!!

【NEM技術勉強会】7.8 PoIとPoSの比較

nem149xem (12) 377 6 3

さて、長かった7章もようやく最後の節です。ほぼPoSとか言われてしまうPoIですが、実際は承認済みXEMが少ないほど、取引量に応じてハーベストが有利になるユニークなシステムです。えっさんの「ハーベスト量産化計画! ハーベストが多いのは1ウォレットvs複数ウォレット!? さあ!どっち!!」の理由もこれでわかります。


7.8 PoIとPoSの比較

 

7.5のインポータンススコアの計算で説明したように、承認済みXEM残高は、インポータンス計算の大きな部分を占めます。

承認済み残高を、Proof of Stake(PoS)のステーク(stake)と考えると、PoSとPoIは似ていると言えます。

そこで、PoSとPoIの、相違点と共通点を明確にするために、NEMとビットコインの実データを使って比較解析してみました。

 

2015年4月29日の段階で、NEMには1456個のハーベスト可能なアカウントがありました(7.1 インポータンス計算に参加する資格参照)。

一方で、ビットコインの2014年の10月の1ヶ月間の取引データをダウンロードし、NEMシステムに当てはめて解析してみました。

その際、0.0177BTC以上を持つ、54683アカウントがハーベスト可能と判定されるようにしました(当時のレートで664円くらいに相当します。)。

ビットコインのブロック高はネムに合わせて、10倍されました(NEMの方が10倍速くブロックが作られるので、BTCの1ブロックはNEMの10ブロックに相当)。

(補足)ご質問がありましたので補足します。どうやってPoWのビットコインでPoI計算してるかといいますと、ビットコインのアカウントを全部NEMのアカウントに置き換えて、一ヶ月間のBTCのトランザクションを全部XEMに置き換えて(当時のBTC/XEMレートで)、NISで再計算させたんだと思います。ブロックチェーンは過去データが全て公開されているので、こういうことが割と簡単にできます。

 

図11(a) は、NEM1456個のアカウントを、残高が少ない順に並べ、それぞれのアカウントのインポータンススコア(importances)と承認済み残高(stakes)を、ログスケールで比較したものです。

(b) は、ビットコインの54683アカウントについて、同様の比較をしています。

 

図 11. NEM (a)とビットコイン(b) のアカウントが持つインポータンス(importances)と承認済み残高(stakes)。インポータンスと承認済み残高は、全アカウントの合計が1になるように、標準化されています。アカウントは残高が少ない順に1番から番号が付けられています。縦軸はログスケールになっており、インポータンスと承認済み残高の関係がわかりやすくしてあります。

 

このグラフからわかるように、承認済み残高のほうが、単調に増加していくのに対して、インポータンスはそうはなっていません。

承認済み残高が少ないアカウントほど、PoIの恩恵を強く受けることがわかります。

 

この図をヒントにして、nem explorerのデータを使って、現在の残高上位1000アカウントについて、残高(承認済みではなく純粋な残高)とインポータンスの関係をプロットしてみました。残高が少ないアカウントのグラフは下のコメント内にあります。

(追加グラフ)NEM残高とインポータンスの関係(2019年3月6日現在)

 

横軸がXEMの残高で、縦軸がインポータンスです。残高が100万XEM以上では、インポータンスが1万XEMあたり1x10-6の割合をキープして増加しています(比例関係)。しかし、それ以下では傾きが変わっていて、10万XEMでは1.69x10-5くらいになります。

 

図 12は、NEMの取引におけるインポータンスと承認済み残高のネットワークグラフです。

この図はPoIとPoSの、質的な違いを分かりやすく表します。

図 12: NEMのトランザクションネットワークを可視化したもの。点の大きさがインポータンス(a)と、承認済み残高(b)を表す。

 

それぞれの数値は標準化されていおり、アカウント間の数値の違いが、より分かりやすくなっています。

具体的には、全部のインポータンスまたは承認済み残高の総計を1として、それぞれのアカウントの持つ数値を標準化しています。

アカウントごとの数値を対数変換してから絶対値を取ったあと、指数関数を通してから標準化しています。

(この計算の意味がよくわからないです。多分そんな計算はしていないと仮定して話を進めます。)

これでわかるように、承認済み残高(stake)が少数のアカウントに集中して大きな点になるのに対して、インポータンスは数値が集中する大きな点があまりありません。

 

この図の中の「線」や点の「位置」についての説明がありませんが、一本一本の線がアカウント間のトランザクションを示していると思われます。中央には最初の8,999,999,999XEMをばらまいたアカウントが存在すると思われ、その周囲にに散在しているのが、活発にXEMのやり取りをしている取引所のような取引の多いアカウント。円周の外側に張り付いているのは、そこからXEMを受け取った後あまり活動していないアカウントという感じかな?

 

NEMとビットコインのアカウント間の差をよりわかりやすくするために、すべてのアカウントに承認済み残高とインポータンスのスコアを使って順位をつけました(同じインポータンス・残高を持つアカウントは同じ順位になります)。

そして、この順位付けをもとに2つの表を作りました。

 

表1 NEMのインポータンス順位と承認済み残高順位の関係

表2 ビットコインのインポータンス順位と承認済み残高順位の関係

これらの表からわかることは、ネムのアカウントをインポータンスで順位付けしていくと、承認済み残高で順位付けするよりも、平均で338位くらい順位が落ちます。特に、残高上位のアカウント(rich half)のほうが、その下落幅が大きく443位も下がるのに対し、残高の少ない下位半分のアカウント(poor half)は平均232位の下落に抑えられます。

ビットコインは、インポータンスで順位付けした場合に平均67.5位ほどランクを落としますが、残高の少ない下位のアカウント(poor half)は、2814位も順位を上げ、上位のアカウント(rich half)は2950位順位を下げます。

これらのことから、PoIはPoSよりも富裕層に与えるメリットが少なく、低残高が有利と言えます。


コメント:

この節は、PoSとPoIを、実際の取引データを使って比較しています。2015年は、まだNEMがベータテストを終えたばかりで、トランザクション数もアカウント数も少ないです。そこで、当時そこそこ盛り上がっていたビットコインのデータを拝借して、仮想的にインポータンスを計算したようです。

上の追加グラフで示したとおり、残高とインポータンスは常に正の相関を持ちます。残高が多いほど、インポータンスは比例して高くなります。比例関係が成立する100万XEM以上保持しているアカウントにとってPoIは、ほぼPoSと考えて良いです。その時の1万XEMあたりのインポータンス値は、1 x 10-6です。

 

ここでもう一つ図を追加します。上のグラフの10001位以下の部分を示したものです。

追加グラフ2:残高下位のインポータンス

 

残高が1万XEMから15000XEMの間では、グラフはほぼ水平になり、残高によってインポータンスの差がつきにくくなってきます。

また、このレベルだと1000XEMを超える取引が少ないため、ほぼみんな0.000008 (0.08 x 10-4)です。でも、これが純粋なPoSだったとしたら、0.000001 (0.01 x 10-4)にしかならないはずですから、8倍ものボーナスがついていることになります。

 

PoIは、ハーベスト抽選に当たる確率ですから、30000XEMをPoI=0.1 x 10-4のアカウントで持っているより、10000XEMずつ3つのアカウントに分散して、0.08 x 10-4 x 3 = 0.24 x 10-4にしたほうが、確率は2.4倍もアップするのです。えっさんの実験結果が正しかったことがこれでわかりました。さらに、100万XEMだと1アカウントだと0.0001 (1 x 10-4)。100アカウントに分散させると、0.0008 (8 x 10-4)になり、なんと8倍のアップ!でも100アカウントも作っちゃうと管理が大変そうです。

 

インポータンス付与制限を1000XEM、取引下限を100XEMまで緩和した場合のインポータンスは、上の図11で示されたビットコインのグラフが参考になると思います。下限が10-6あたりにあって、そこからスパイク状に多くの高インポータンスアカウントが生えています。本来のPoIの姿がこれで、取引高によっては10倍から100倍のボーナスが得られる仕組みです。このくらいのボーナスが付くと、積極的にXEMを使おうというモチベーションにもつながるし、逆に不正にインポータンスを上げようとする者も出てくるでしょう。

 

 

今回も読んでくださってありがとうございます!次回は7章のまとめをしたいと思います(できれば200字で)。

 

目指せ北海道

Why don't you get crypt currency 'nem' by posting your blog article?

nemlog is blog posting service which has donation feature by crypt currency nem.
nemlog was launched to create environment which can be donated nem among NEMbers via blog articles.
Let's get nem by posting good blogs.

Nem prize event is being held frequently, Please join us on this opportunity!

nemlog registration from here
Register
Comments from NEMber
狂タヌ尊
2019-03-08 12:24:15ID:75666

勉強になりました。ありがとうございます!カタパルトでの改造のアレでコアデベにご意見されていたのも見ましたが、この辺りはバランスとか含めて本当にデリケートな感じですね。

今は機能していないに等しいと考えていましたが結構影響あったんですね。驚きました!

えっさん&小梅ちゃん🎉nemlogコメンテーター
2019-03-07 18:53:26ID:75043

ここで解説されていた\(//∇//)\www
ありがとうございます。

そうなんです!
はじめは15,000位の複数でやってましたが10,000でもあんまり変わりませんね!
ウォレットが増えた分ハーベスト回数が増えました\(//∇//)\www

やそ
2019-03-07 14:54:35ID:74898

いつもとっても勉強になります!
やっぱり分散管理が(今のところは)一番なんですね!将来的に改定されて取引の重要度に与える影響が増加してきたら放置よりも一つのウォレットで動かすほうが重要度が上がるのかもしれませんね。

1xem以上の取引で重要度が増減するようになったりしたらnemlogユーザーは軒並み高インポータンスになるのでは??

YUTO
2019-03-07 12:15:09ID:74771

どのようにしてまとめるのかが楽しみです。

目指せ北海道
2019-03-07 11:42:48ID:74748

>>ちょこたろ先生(農民垢)::さん
ご指摘ありがとうございます。他の仕事しながら書いてるので、誤字脱字結構あります。また日によってタグやら言い回しやらもマチマチになってます。
指摘をいただければネムログだと直すの簡単ですので、どんどん修正してください。
形式が落ち着いたら、わかりにくいところをさらに補足して、いつかは一冊の本にまとめてnem storeで出版とか、、、、。

ちょこたろ先生(農民垢)
2019-03-07 11:06:09ID:74726

すげえ!
専門性高くて理解できない所も多いのですが、わかってない前提で不躾な質問をば…
ビットコインはPoSではなくPoWだと認識していたのですが、もしかして誤記でイーサですか?
あとXEMをZEMと記載してるところがあるのでもし良かったら直しておいてもらえると。
有用そうなデータなので誤記載があるともったいないなと思い、老婆心ながら…

NEMber who posted this article

趣味はバイクでツーリングしながら、ブログを書いたり、動画配信したりすること。暗号通貨はまだまだ初心者。

nemlogに何を書こうかいろいろ考えたのですが、まずはバイクで動画配信をするための工夫や楽しさ、充実感などを伝えられたらと思ってはじめました。ラズパイをバイクに積載して、ボタン一つでYoutubeライブ配信できるシステムを作っています。現在の課題は帯域不足と臨場感。早く5Gにならないかな。

本業は医学・生物系研究者です。歯の神経の中にいる「歯髄(しずい)細胞」を使って、世界中の人を助けるため、しずい細胞プロジェクトを推進注。細胞の流通(トレーサビリティー)管理にNEMのモザイクを使いたいと思って、NEMについて勉強中です。
16539
0

Why don't you read following articles?

目指せ北海道's articles