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「冒険歌手」世界最悪の旅の話

nem106xem (5) 195 6 0

「冒険」その言葉はいくつになっても私の心を鷲掴みにして止みません。

大昔から地図の空白部分を埋めるように夢と浪漫を追って人は冒険を続けてきました。

自分のいる世界から一歩踏み出し、未知の文化や世界に触れ、ときには自分の価値観が引っくり返るような体験をする。

そんな冒険に魅了され人たちは数知れず、安定を投げ打ってまで大海原や山々に繰り出し、冒険の過酷さや現実を突きつけられ、死と向き合いながら自然の脅威や人間の弱さや強さに真っ向から向き合います。

そんな冒険記がいたって普通の人生を歩んできた私には眩しく、そして自分の想像の翼を広げてくれます。

そんな冒険記にあって一風変わったものが峠 恵子著「冒険歌手」です。

 

「冒険歌手」はニューギニア探検隊に参加した峠さんの日記を元にした探検記ですが、この峠さんの参加のきっかけがすごい。特に困ったことも悩んだりしないでトントン拍子に人生が進んできて、平和そのものの日々を過ごしていた中、「このまま苦労をしらないままで良いわけがない、これは私の最大の弱点になる」そんなことを考えていたある日、たまたま本屋で手にとった「山と渓谷」の雑誌に「日本ニューギニア探検隊2001 隊員募集」の広告があり、これは人生を引っくり返すチャンスかもしれないと、そのまま電話を手に取り、面接を受けることになります。

 

まったくの冒険素人の女性がヨットで太平洋を渡り、ニューギニア島を目指し、そこからゴムボートでニューギニア島の大河マンベラモを遡上、オセアニア最高峰のカルステンツ(4884m)の北壁の新ルートをロッククライミングで開拓するかなり過酷な冒険の旅に出るのです。人生引っくり返るどころの騒ぎじゃない・・・

 

探検隊メンバーは新宿の住友三角ビルを命綱なしで素手で登った経歴を持つ山男で日本にウィンドサーフィンを広めた、かなり破天荒な経歴を持つ藤原一孝隊長、早稲田大学探検部の学生ユースケ、元自衛隊隊員のコーちゃん、シンガーソングライターの峠恵子の4名、この過酷な探検のメンバーの2名が素人という命知らずな計画、しかも乗っけから日本近海の大荒れの海に翻弄されヨットの中はゲロまみれ(お食事中の方申し訳ありません)、船酔いに耐えられず小笠原諸島でコーちゃんが離脱、日本を脱出する前に3名での船出となってしまいます。

 

女性ならではの柔らかな文章の中に惜しげもなく書かれる「ゲロ」「小便」「大便」は衝撃的です(お食事中の方、大変申し訳ありませんm(_ _)m)

素人連れってたんだからしょうがないと思うのですが、そんな素人の仕事っぷりに容赦なく浴びせられる隊長の罵詈雑言、怒声、それ翻弄されながら、怒り、憎しみを募らせていく主人公。

ニューギニア島に入ってからも現地住民にも騙され、裏切られ、人間不振になりながら当初の予定を大幅に変更して、冒険が続けられます。そんな中、ユースケも離脱して、最後は隊長と二人、「タスマニアタイガー」という幻の犬を探す日々・・・旧日本兵の遺骨探しや密入国、冒険のカオスさに読み手も翻弄されます。

次から次へと窮地に追い込まれながらもそれを乗り越えながら、1年の年月をかけて冒険は結実します。

 

出港依頼、今日までの毎日は、一日として同じ日のないスリリングな日々だった。「危機一髪」も乗り越えてしまえば、貴重な体験となって記憶に残る。「危険」も向き合ってしまえば、自分との最高の戦いだった。「不便」も慣れてしまえば、労働という素晴らしい喜びだった。

都会に戻り、あの必要以上に便利な生活に慣れてしまえば、自分が本来もっている底力、腕力、脚力、体力、忍耐力も使えずじまいになり、五感と向き合うことも、また、空や雲や風に星など「当たり前」に対話することも忘れてしまうのか。

 

まさに生の実感、生きていることの素晴らしさ、「当たり前」にあるのものの尊さを感じさせる言葉だと思います。

ちなみに、ここで登場するユースケは私の勝手にメンターの一人である、後の冒険家でノンフィクション大賞受賞作家である角幡唯介というなんとも豪華なめぐり合わせ、巻末にはこの冒険について著者との対談がありますが、彼がこの旅で挫折したこと、得たものについても語られており、そちらも大変興味深く読むことができます。

更に、旅のその後のお話も収録、冒険後の借金生活や隊長との日々、ロタ島へ嫁に行く事件、お金持ちの親友とのラスベガス体験、3時間で結婚を決めて、入籍まで婚約者の顔も思い出せない状態など、確実にこの冒険を期に人生が変わった峠さんの破天荒ぶりに最後の最後まで楽しめます。

 

「冒険」その響きはやはり私の心を魅了して止みません。

ただ、こんなハチャメチャで救いのないような冒険記を読むと私は安定した生活の中で天気の良い休みの日に、座り心地の良い椅子に座って冒険記に心躍らせるぐらいが性に合ってるのだなぁと冒険記を読めば読むほど冒険から遠ざかるのでした。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

紹介図書

峠 恵子 著「冒険歌手」

 

 

 

 

 

 

 

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Comments from NEMber
7zoesan
2019-04-25 12:42:35ID:109779

>>うぇんじにあ::さん
ホント自分にはないものなので羨ましいです。だから冒険記には心揺さぶられます。

うぇんじにあ
2019-04-25 08:00:55ID:109704

生々しい冒険記録だったんですね^^

冒険家って本当にたくましい^^

自分の知り合いにも冒険家がいますが、生命力やメンタルの強さを感じてこの人はどこでもいきていけるんだろうなと思います^^

7zoesan
2019-04-22 12:47:38ID:107934

>>目指せ北海道::さん
筋力はいくつになっても鍛えることも維持できることもできますのでぜひ!
ただ最近は筋トレよりも認知とか感覚を鍛えることで筋力を発揮しやすい身体に変わることを実感し、ただ鍛えるだけではダメなんだと学んでおります!

目指せ北海道
2019-04-22 09:03:22ID:107893

タイトルからは想像できないハードな内容なのですね。人間ってすごい。僕ももう少し筋力の潜在力を発揮してみたいです。

7zoesan
2019-04-21 22:38:40ID:107568

>>matsuno@炭::さん
炭になった笑!
ほんとこの方単純に強い、忍耐力ありすぎて難病が悪化してしまったエピソードも綴られています!

matsuno@漆黒の
2019-04-21 22:23:53ID:107556

初めて知りましたが、破天荒な人ですね!
普通2~3日で挫折すると思うのですが、行動原理がどこにあるのか興味深いです。

NEMber who posted this article

北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。
これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、
日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。
NEMはあまり関係ないことが多く、申し訳ありません!!

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