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【読んだ気になれる】太宰治「如是我聞」感想2

nem0.85xem (1) 107 4 0
Yonnsann 2019-04-24 11:29:51

前回は第一章、第二章についての感想を述べました。しかし本番は第三章と第四章。
第三章、第四章では太宰節が炸裂しております。

“若いものの言い分も聞いてくれ! そうして、考えてくれ! 私が、こんな如是我聞などという拙文をしたためるのは、気が狂っているからでもなく、思いあがっているからでもなく、人におだてられたからでもなく、況んや人気とりなどではないのである。本気なのである。”

 

第三章、第四章では若い者の声を潰してしまう者たちに悲痛な叫びを訴えているのですが、更には具体名もあげ批判しています。
太宰のいう若者の可能性を潰す最も悪徳な「老大家」が、志賀直哉です。

“志賀直哉という作家がある。アマチュアである。六大学リーグ戦である。(中略)あの「立派さ」みたいなものは、つまり、あの人のうぬぼれに過ぎない。腕力の自信に過ぎない。(中略)高貴性とは、弱いものである。へどもどまごつき、赤面しがちのものである。所詮あの人は、成金に過ぎない。”

太宰の主張を考えると志賀直哉への言及は分からなくはありません。確かに志賀直哉は「老大家」であり太宰にも批判的な意見を述べています。
しかし、ここで終わらないのが太宰治。彼の「子ども」精神が発揮されます。
どうも太宰は志賀直哉に作品を批判されたのが気に食わなかったらしいのです。

 

“志賀直哉という人が、「二、三日前に太宰君の『犯人』とかいうのを読んだけれども、実につまらないと思ったね。始めからわかっているんだから、しまいを読まなくたって落ちはわかっているし……」と、おっしゃって、いや、言っていることになっているが(後略)”

 

“太宰君の「斜陽」なんていうのも読んだけど、閉口したな。なんて言ってるようだが、「閉口したな」などという卑俗な言葉遣いには、こっちのほうがあきれた。”


このように散々酷評されているわけですが、特に「斜陽」に関しては怒り爆発。太宰と交流のあった別所直樹氏著書の「郷愁の太宰治」でも書いてありましたが、「斜陽」は太宰が死ぬ気で書いた作品。
それを「閉口した」などという言葉で評価されたのがどうしても許せなかったのでしょう。
ここまでくるとただの悪口みたいになっていてそこが太宰だなあと思ったりもします。
しかし太宰の志賀直哉への憤りはこれだけには収まりません。志賀直哉の代表作である
「灰色の月」に関しては次のようにのべています。

“すなわち、「東京駅の屋根のなくなった歩廊に立っていると、風はなかったが、冷え冷えとし、着て来た一重外套で丁度よかった。」馬鹿らしい。冷え冷えとし、だからふるえているのかと思うと、着て来た一重外套で丁度よかった、これはどういうことだろう。まるで滅茶苦茶である。いったいこの作品には、この少年工に対するシンパシーが少しも現われていない。つっぱなして、愛情を感ぜしめようという古くからの俗な手法を用いているらしいが、それは失敗である。しかも、最後の一行、昭和二十年十月十六日の事である、に到っては噴飯のほかはない。もう、ごまかしが、きかなくなった。”

やられたら倍返しと言わんばかりに志賀直哉の作品も酷評しています。
そしてこれだけ散々ボロカスに言って最後の嫌味が、

“貴族がどうのこうのと言っていたが、(貴族というと、いやにみなイキリ立つのが不可解)或る新聞の座談会で、宮さまが、「斜陽を愛読している、身につまされるから」とおっしゃっていた。それで、いいじゃないか。おまえたち成金の奴の知るところでない。ヤキモチ。いいとしをして、恥かしいね。”

結局は「斜陽」をバカにされたことが一番腹たったって話なんですよね。
始まりは「若い者の言い分を聞いてくれ!」という主張に共感できたのですが後半はただの悪口大会と化したこの作品。
若い者の声が中々届きにくい状況は現代でも当てはまることで、この点に関しては非常に考えさせられます。しかし後半の悪口大会を見てしまうと前半の主張が台無し。
ですが太宰の魅力はやはりここにあると思っておりまして、太宰のこの人間味溢れるところが彼が世代を超えて愛される作家である理由だと思いました。

 

 

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Comments from NEMber
Yonnsann
2019-04-24 14:34:12ID:109260

>>目指せ北海道::さん
太宰はこういうところが親近感持てていいんですよね。
志賀直哉然り「老大家」はいつの時代もこんな感じなのかもしれません(笑)

目指せ北海道
2019-04-24 14:20:33ID:109258

これ読んで、太宰くんがもっと好きになりました。志賀直哉も、意地悪ジジイですね。

Yonnsann
2019-04-24 12:59:44ID:109213

編集試みましたが直らないので引用部は“ ”でくくっています。

Yonnsann
2019-04-24 11:35:54ID:109153

何度編集しても全文引用文みたいになってしまっています。
読みにくくてすみません…。

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ネムログ気になったのでライブドアブログからいくつか移行します。

趣味は読書(特に太宰治)、アニメ鑑賞(特に幾原作品)、京都観光。
京都には足繁く通っているので色んな情報を提供できたらと思います。

また、教育実習、学校教員(少しですが)を経験して思ったことも少し書けたら良いと思います。

現在はwebデザインを勉強中。
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