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【古事記入門】その42 アメノヒボコ

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前回は第16第仁徳天皇の即位まででしたが、ここで唐突に大昔の話が挿入されます。

 

アメノヒボコの到来

 

新羅から渡来したアメノヒボコという男の話です。

 

また昔新羅の國主の子、名は天の日矛(アメノヒボコ)といふあり。この人まゐ渡り來つ。

 

『古事記』では「また昔」としか説明されていませんが、『日本書紀』では第11代垂仁天皇の時代、『播磨国風土記』ではアシハラシコヲ(=オオクニヌシ?)と同時代人とされています。

 

 

まゐ渡り來つる故は、新羅の國に一つの沼あり、名を阿具沼(あぐぬま)といふ。この沼の邊に、ある賤の女晝寢したり。ここに日の耀虹のごと、その陰上に指したるを、またある賤の男、その状を異しと思ひて、恆にその女人の行を伺ひき。かれこの女人、その晝寢したりし時より、姙みて、赤玉を生みぬ。ここにその伺へる賤の男、その玉を乞ひ取りて、恆に裹(つつ)みて腰に著けたり。

 

新羅の国の「あぐ沼」という沼のほとりで、賤民の女が昼寝をしていました。

すると太陽の光がキラキラと、女のあそこを照らします。
これを見ていた賤民の男が、不思議な事だと思い、女の後をつけて様子を覗います。

 

しばらくすると女は妊娠し、赤い宝玉を生みました。
見ていた男は、頼んでこれを譲ってもらい、腰にぶら下げて歩いて行きます。

 

すると国主のアメノヒボコに出会い、言いがかりをつけられたので、男はお詫びの印として、この赤珠を差し出します。

 

かれその賤の夫を赦して、その玉を持ち來て、床の邊に置きしかば、すなはち顏美き孃子になりぬ。仍りて婚ひして嫡妻とす。ここにその孃子、常に種種の珍つ味を設けて、恆にその夫に食はしめき。

 

アメノヒボコは男を許して、赤珠を持ち帰って、自宅の寝床のそばに置きました。すると赤珠は、美しい女へと変化しました。

アメノヒボコはこの女を気に入って妻にします。

 

女は、毎日さまざまなご馳走をつくって、アメノヒボコに食べさせました。

 

かれその國主の子心奢りて、妻を詈りしかば、その女人の言はく
「およそ吾は、汝の妻になるべき女にあらず。吾が祖の國に行かむ」
といひて、すなはち竊(しの)びて小船に乘りて、逃れ渡り來て、難波に留まりぬ。(こは難波の比賣碁曾の社にます阿加流比賣といふ神なり。)

 

こんなによく出来た奥さんでも、毎日のように尽くされるとどうも有難みが薄れるようで、ある日アメノヒボコは、何かひどい言葉で毒づいてしまいます。

すると奥さんの方も意外と気が強くて
「そもそも私は、アンタなんかの妻になるはずの女じゃないのよ! 実家に帰らせて頂きます!」
と言って、こっそり小舟に乗って、日本の難波へとやって来ました。

これが現在の、比賣碁曾社に祀られるアカルヒメの神です。

 

とのことですが、大阪市東成区の比売許曽神社の主祭神はシタテルヒメで、最新にアカルヒメはありません。

アカルヒメが祀られているのは、大阪市平野区の赤留比売命神社。

 

 

なぜ日本が「吾が祖の国」なのか分かりませんが、日本こそが「日出ずる国」なのだと言いたい『古事記』編者の作為を感じます。

処女が太陽に照らされて身ごもってしまうという「日光感精」型の神話はアジアで広く見られる類型らしいので、もともとは大陸から渡来して定住した一族内の伝承なんでしょうが、『古事記』に取り込まれるにあたって微妙に権力者に都合よく手を加えられているような気がします。

 

 

ここに天の日矛、その妻の遁れしことを聞きて、すなはち追ひ渡り來て、難波に到らむとする間に、その渡の神塞へて入れざりき。

かれ更に還りて、多遲摩(たぢま)の國に泊てつ。すなはちその國に留まりて、多遲摩の俣尾(またを)が女、名は前津見(まへつみ)に娶ひて生める子、多遲摩母呂須玖(もろすく)。これが子多遲摩斐泥(ひね)。これが子多遲摩比那良岐(ひならき)。これが子多遲摩毛理(もり)、次に多遲摩比多訶(ひたか)、次に清日子(きよひこ)。

この清日子、當摩(たぎま)の咩斐(めひ)に娶ひて生める子、酢鹿諸男(すがのもろを)、次に妹菅竈由良度美(すがかまゆらどみ)、かれ上にいへる多遲摩比多訶、その姪由良度美に娶ひて生める子、葛城の高額比賣(たかぬかひめ)の命。こは息長帶比賣の命の御祖なり。

 

アメノヒボコもアカルヒメを追って来ましたが、難波の渡りの神が海を塞いでいて、上陸することができません。

仕方なくヒボコは但馬国(兵庫県北部)に上陸し、そこに住み着きます。

結局アカルヒメとは会えないまま一生を終えたようですが、但馬国のマヘツミという女性と結婚し、子孫が長く続きます。

 

系図はこんな感じ。

 

 

実はこのなかに2人、みなさんも知っているはずの名前が登場しているのですが、分かるでしょうか?

 

 

まず一人目は、多遲摩毛理(タヂマモリ)。

垂仁天皇の命を受けて、常世の国から不老長寿の薬である「時じくの香の木の実」を持ち帰った男です。

https://nemlog.nem.social/blog/13961

 

次に、最後に登場している息長帶比賣(オキナガタラシヒメ)。

これは記憶に新しい、神功皇后のことです。

https://nemlog.nem.social/blog/20381

 

 

かれその天の日矛の持ち渡り來つる物は、玉つ宝といひて、珠二貫、また浪振る比禮(ひれ)、浪切る比禮、風振る比禮、風切る比禮、また奧つ鏡、邊つ鏡、并はせて八種なり。こは伊豆志の八前の大神なり。

 

さてアメノヒボコは、様々な宝物を携えてやって来ました。

緒のついた宝珠2つ、振れば波を起こす領巾(ひれ)、波を鎮める領巾、風を起こす領巾、風を止ませる領巾、航海のお守りである、沖の鏡と海辺の鏡。

これらは宝物であると同時に、ヒボコが安全に海を渡ってくるための必需品でもありました。

 

これら8種の宝を総称して「伊豆志八前大神(いづしやまえのおおかみ)」とし、現在は兵庫県豊岡市の出石神社の祭神となっています。

 

 

次回はこの伊豆志八前大神の娘である伊豆志袁登賣(いづしをとめ)の話ですが、アメノヒボコ周辺でちょっと補足を入れるかもしれません。

 

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