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国家の存在が貨幣価値の担保であることを強調する人

nem2.55xem (3)
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2019-05-11 23:09:46
国家の存在が貨幣価値の担保であることを強調する人

貨幣価値に関して、個人的には再三言うように「実際に皆がそれを価値あるものと認めて、使うか否か」にかかっていると思うので、国家が持つ政治、経済、軍事的な後ろ盾というのはあくまでもその状態を生み出す一つの手段であると思うんです。

 

東京から九州へ向かう際に陸海空いずれのルートを選択しても目的地へ到着可能であるように、国家以外の手段を経ても何かが貨幣ないしそれに類する価値があるものとして使われるようになる(≒信用される)のでは?

 

故に、パブリックなブロックチェーンもそれ自体が信用創造の手段としての性質を持つため、そこで発行される諸々のトークンにも価値が生じうると。

 

しかし、何かが引っかかるんですよね...

 

当然、間違っているかもしれませんが、この小骨の正体について少々考えてみました。

 

まず、ブロックチェーンにおける公正な取引とは、チェーン上で「トークン同士の交換」が客観的な証明を経て不正無く行える、というものなのではないでしょうか?

 

そこでは、デジタルなデータはもとより、不動産や日用品などもトークン化して取引することが可能ですよね?

 

特に後者に関してなのですが、チェーン上で「トークン化された○○」が別のトークンと交換されたとして、背景にある○○自体は具体物である以上、売る側である○○の所有者はそれを発送しないという選択をすることが可能ですよね?

 

買い手がうまい棒を購入しようと売り手に対して何かしらのトークンによる支払いを行なって、その後うまい棒トークンが買い手の手元に渡っても、売り手がうまい棒自体を渡さないという選択を取ったならば「実際の取引」は成立しない。

 

「トークンと対になっている具体物の引き渡しについても、本人の意思とは関係なく契約内容と完全に連動した形で行われるシステムが構築されればそのような不正は起こり得ない。」と言われるかもしれない。

 

いや、それだけではまだ不正が起こり得るのでは?

 

ものすごく極端な思考実験として、国家やそれに類する機関による抑止力が無い状態においてブロックチェーンと仮想通貨を用いた取引を行う場面を想定します。

 

そこでうまい棒を売る側は、システムに沿って商品の発送が自動で行われたとしても、その後に買った側の人間を襲撃して再び商品を奪うことができますよね?

 

(うまい棒だと馬鹿馬鹿しいのですが。)

 

「そんなことをしたら捕まるだろ」などというかもしれませんが、国家がないのであればその不正を正す公的な存在はおりませんので、少なくともその意味ではお咎めなしです。

 

何の抑止力もないことは勝手に自警団や軍事組織を設けることが可能であることも意味しますが、正直そのような世界では真面目に取引などせずヒャッハーした方が得ですので、最早公正な取引とかトークンとかどうでもいいですよね?

 

力こそパワーです。

 

水でもうまい棒でも建物でも、ヤバイ拳法家にさえ出会わなければ持ち主を殴ったり刺したりして奪った方が合理的ですよね。

 

 

多少、小骨の正体がわかったような気がします。

 

「ブロックチェーン上で」公正な取引が行われる仕組みがあろうと、実際の取引の公正性は、あくまで国やそれに類する存在による法的抑止力や物理的な暴力装置などを伴わないと保証されないんですよね。

 

何かこう、ブロックチェーンの話題に関して、「それだけで一切の抑止力から解放された公正なやりとりが可能となる夢の技術」みたいなニュアンスが付き纏い気味に思えるのですが、「ネットワーク上の契約に従って実際に行為しなければならない」という強制力はブロックチェーン自体が生み出すものではないのではないでしょうか?

 

その意味では、「国は貨幣の価値の担保として十分だがブロックチェーンは不十分だから仮想通貨は無価値である」といった話も部分的には参考になるところもあるように見えます。

 

確かに、信用創造のための自己完結した手段としては不十分かもしれませんね。

 

尤も、抑止力が機能している状況下において実際に取引が適切に行われるのであればそれは価値を持ちうると思いますが。

 

ところで、貨幣による取引は無条件に成り立つという思い込みに関して、この問題、以前にトマスモアのユートピアを読んでいて近いような疑問が湧きました。

 

 

仮想の理想郷、ユートピアは自国の軍事力が無に等しく、同盟国も存在しないのですが、とかく金持ちであるから戦争の際は他国から軍隊を「貨幣による取引」によって借りてくる。

そいつらは我々との契約を履行しなければならないから戦うに決まっている。

 

となっているわけですが、現実的に考えると取引しようと持ちかけた次の瞬間、相手に刃物を突きつけられて

 

「有り金全て渡してウチの属国にならないとぶち殺すよ?」

 

と言われるのがオチなように思えます。

 

契約は基本的に相互の関係性において、片方が一方的に奪い取るとか、結んだ後に踏み倒すというような強硬手段を取る可能性を「物理的に」封じられているから成り立つものですよね。

 

もちろん、恋愛や友人関係など個人的な付き合いにおいてはそうでもありませんけど。

 

Comment
物愚者
物愚者
2019-05-12 12:45:28ID:116080

>>やそ::さん

デジタルデータであっても、現実において物理的に相手を脅して所有権を脅かす行為が他の法律なり暴力なりによって抑止されない限り不正ができますね。

私としてはこれまで人類が性善説と性悪説という二分法を多くの場面でしてきたこと自体が結構悪手に見えたり。。。

環境的な学習なり文脈による行動傾向の変化なりをおざなりにしすぎだよなぁと。
例えば、性悪説を強調しすぎる方々はよく親しい仲でも全てが打算によって成り立つと言いますが、打算が無いわけではないにしろ、全てが打算な訳はないよなぁと。
本文中の最後の一文はそれに対する抵抗です。

物愚者
物愚者
2019-05-12 12:40:26ID:116079

>>マクト::さん

>故に社会とは切っても切れないような使われ方するようになれば面白くなると思います
これなんですよね。
トラストレスって言葉にはこの意味が足りない気がして。

やそ
やそ
2019-05-12 09:18:35ID:116053

もののやり取りが生じないデータ上の取引であれば、ブロックチェーンを用いてそんな権力などから完全に離れて出来るんじゃ。。
と思いましたけど、ハッキングとかそういう強盗みたいな手段もあることに気が付きました。

みんな平和ボケ過ぎるんですよね。
でも世の中性善説の方が良いと思います。人を騙すくらいなら笑って騙されてろ。みたいな。

新井マクト 🦎🦎🦎
新井マクト 🦎🦎🦎
2019-05-11 23:56:42ID:115965

>>物愚者::さん
単独での価値創造は難しいでしょうね。
やはり、抑止力が機能する状況においては信用が担保となって価値が生じてくると私は思いますよ。
故に社会とは切っても切れないような使われ方するようになれば面白くなると思います。

物愚者
物愚者
2019-05-11 23:26:34ID:115948

>>マクト::さん

300円にうまい棒30本分の価値があると思われるためには日本円がそれだけ安心して使われなければならない。

国は日本円と各種商品(お金も含む)との取引に関する不正を抑止する法や発見したらしょっぴける暴力装置を保有している。

その点、ブロックチェーン上のやりとりは「机上の取引内容の記述」に留まり、現実の不正に直接介入する術を持たない。
あくまで現在はそれを国家に任せている。

故に、あくまでもブロックチェーン単独での価値創造は難しいが、他の抑止力が機能する中においては「記述」が信用創造に有効に働くため価値が生じ得る?

新井マクト 🦎🦎🦎
新井マクト 🦎🦎🦎
2019-05-11 23:17:50ID:115940

この記事を読む10分前にうまい棒30本を大人買いしたのは私です!
パパウパウパウ!フヒーン!!
🦎🦎🦎

うまい棒にはそれだけの価値がある!

この記事を書いた人
竿と玉。 潰瘍持ちの胃。 そんなに生きることに焦ってどうするんだい?