connecting...
Google translation for articles :
4 NEMBER donated to you!!

【古事記入門】その45 吉備の黒日売

nem5.30xem (4) 192 0 1

今回からはかねて予告していた通り「仁徳天皇の奥さんがこわい」話。

神功皇后とはまた違ったパワフルさのある女性で、読んでいてなかなか面白いです。

 

皇后イワノヒメ

 

その大后石之日賣(いわのひめ)の命、いたく嫉み妬みしたまひき。かれ天皇の使はせる妾たちは、宮の中をもえ臨(ゆ)かず、言立てば、足も足掻かに妬みたまひき。

 

仁徳天皇の后であるイワノヒメはとても嫉妬深い性格でした。

そのため、天皇が召び寄せた女たちは宮中を歩くこともできませんし、ちょっとしたウワサを小耳に挟んだだけでも、イワノヒメは足をばたばたさせてヤキモチを焼きました。

 

仮にも一国の歴史書に、ここまで書かれちゃう奥さん。

 

吉備のクロヒメ

 

ここに天皇、吉備の海部の直が女、名は黒日賣(くろひめ)それ容姿端正しと聞こしめして、喚上げて使ひたまひき。然れどもその大后の嫉みますを畏みて、本つ國に逃げ下りき。

 

あるとき天皇は、吉備のクロヒメという女が非常に美しいというのを聞いて、宮中に呼び寄せて仕えさせました。

しかし、后があまりにヤキモチを焼くので怖くなって、クロヒメは実家に帰ってしまいました。

 

天皇、高臺にいまして、その黒日賣の船出するを望み見て歌よみしたまひしく、

沖方には
小舟つららく
くろざやの
まさづこ吾妹(わぎも)
國へ下らす

 

天皇は、クロヒメが船で帰っていく様子を高台から望み、歌を詠みます。

沖の方に
小舟がつらなって行く
くろざやの(枕詞?)
わたしの愛しいまさづ子よ(クロヒメの本名?)
国へ帰っていってしまう・・・

 

かれ大后この御歌を聞かして、いたく忿(いか)りまして、大浦に人を遣して、追ひ下して、歩より追やらひたまひき。

 

するとイワノヒメはこの歌を聞いてまたひどく怒り、途中の大浦へと人を遣って、クロヒメを船から降ろし、そこからは徒歩で帰らせました。

 

容赦がないです(笑)

 

「大浦」というのがどこを指すのか、ちょっと分かりません。

あのへんだと鳴門に大浦という地名はあるのですが、瀬戸大橋もない時代にあそこで船を降りてしまったら徒歩では吉備に帰れません。

まあ海沿いにはありそうな地名なので、瀬戸内海の本州側にそういう場所があったのか、あるいは一般名詞なんでしょうか。

 

ここに天皇、その黒日賣に戀ひたまひて、大后を欺かして、のりたまはく、「淡道島見たまはむとす」とのりたまひて、幸でます時に、淡道島にいまして、遙に望みさけまして、歌よみしたまひしく、

おしてるや、難波の埼よ
出で立ちて わが國見れば
粟島 淤能碁呂島(おのごろしま)
檳榔(あぢまさ)の 島も見ゆ
佐氣都(さけつ)島見ゆ

 

しかし天皇はクロヒメを恋しがって、后に「ちょっと淡路島に用足しに行ってきます」と言って、出掛けていきます。

当時、淡路島には天皇家の直轄領(淡路の屯倉)があり、狩りなどにたびたび出掛けていく場所だったので、カムフラージュに使うにはちょうどいい場所だったのでしょう。

 

淡路島に降り立った天皇は、はるばると海をながめて、歌を詠みます。

難波の崎から、
はるばると出てきて、国を見渡せば
粟島、オノゴロ島
アジマサの島も見える
あの娘のように、離れていってしまった島も見える

 

いろんな島の名前が登場しますが、どれが何の島なのかは、よく分かっていません。

オノゴロ島は、イザナギとイザナミが天の沼矛で海をかきまぜて生んだ島でしたね。

https://nemlog.nem.social/blog/2172

 

すなはちその島より傳ひて、吉備の國に幸でましき。

ここに黒日賣、その國の山縣の地におほましまさしめて、大御飯獻りき。ここに大御羮(おほみあつもの)を煮むとして、其地の菘菜(あをな)を採む時に、天皇その孃子の菘採む處に到りまして、歌よみしたまひしく、

山縣に
蒔ける菘も
吉備人と
共にし摘めば
樂しくもあるか。 

 

天皇は淡路島から、クロヒメに会いに吉備に渡ります。

クロヒメは山の料地に天皇を招き、ごちそうを作るために、畑で青菜を摘みます。
天皇はその姿を見て

山の畑に
まいた青菜も
吉備の人と
いっしょに摘むのは
楽しいものだなぁ

と歌います。

 

いろいろと忙しくて煩わしい都での暮らしを離れて、山里で愛しい人と過ごすひとときは、仁徳天皇にとってかけがえのない時間となったのかもしれませんね。

 

天皇上り幸いでます時に、黒日賣、御歌、獻りて曰ひしく、

倭方(やまとへ)に
西風(にし)吹き上あげて
雲離れ
そき居りとも
吾忘れめや

また歌ひて曰ひしく、

倭方に
往くは誰が夫(つま)
隱津(こもりづ)の
下よ延(は)へつつ
往くは誰が夫

 

そして難波へと帰っていく天皇へ、クロヒメも歌を贈ります。

大和の方へ
西風が吹き上げて
雲が分かれて
離れ離れになっていても
私は忘れませんよ

大和の方へ
行くのは誰の愛しい人
隠れて流れる水のように
こっそり帰ってしまうのは
誰の愛しい人なの

 

クロヒメの歌ったこの二首もまた、「忍ぶ恋」の情感がよく出ていて、趣深いです。

 

 

そんな感じで、皇后イワノヒメと愛人さんとの闘い、その1でした。

次回の敵は、八田若郎女(やたのわきいらつめ)ちゃんです。

Why don't you get crypt currency 'nem' by posting your blog article?

nemlog is blog posting service which has donation feature by crypt currency nem.
nemlog was launched to create environment which can be donated nem among NEMbers via blog articles.
Let's get nem by posting good blogs.

Nem prize event is being held frequently, Please join us on this opportunity!

nemlog registration from here
Register

NEMber who posted this article

xem決済で自家焙煎コーヒー豆売ってます。nemlogでは主に古事記と飯テロ記事を書いてます。クリプト歴ヲタ同好会員。
23813
0

Why don't you read following articles?

11.415 XEM
576 0 2




14.855 XEM
414 0 3

5.25 XEM
357 4 1


14.695 XEM
384 0 2