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【教育】中田敦彦の「YouTube大学」文学編で浮き彫りにされた学校教育の問題

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2019-06-24 10:59:51
【教育】中田敦彦の「YouTube大学」文学編で浮き彫りにされた学校教育の問題

以前オリエンタルラジオの中田敦彦さんがYouTubeでチャンネル開設をして様々な授業を行なっていることをご紹介しました。

 

あれからチャンネルはかなりの反響を呼び、今は登録者数が40万人を超えたようです。

 

最近は方向性を固めて「世界史」「日本史」「偉人伝」と、主に歴史と実業家の半生について語っていたのですが、私は文学が好きなものですからまたエドワード・ゴーリーのような作品考察が観たくてずっと文学の授業をリクエストしていました。

 

そしてようやく叶って紹介されたのが夏目漱石の「こころ」です。

 

動画クオリティが高くコメント欄も非常に盛り上がった神回となっていました。

そして同時に、ここから学校教育の問題も改めて浮き彫りになったと思ったのでそのことについて書きたいと思います。

 

 

○「こころ」について

夏目漱石の「こころ」は学生時代勉強したという方も多いかと思います。
動画では「こころ」が日本の小説の中でトップクラスで売れている本だと紹介されていました。太宰治の『人間失格』と二代トップをはるほどの大ヒット作品だそうです。

 

動画は前編と後編に分かれており、前編から後編の半分にかけては梗概を紹介しています。

 

「こころ」は三部作に分かれており、三作目の「先生の遺書」が物語の大部分を占めています。遺書には先生の半生と罪が綴られていますが、現在の学校では先生と静さん、そして友人Kの三角関係にスポットが当てられあまり深く突き詰めることはありません。

 

今回の動画では、その作品に更に一歩踏み込んで時代背景を踏まえて深い考察をしていました。

 

それは是非動画で確認してほしいのでリンクから観てください。鳥肌立ちます。

 

前編【 https://youtu.be/6mqsvpAoGAE 】

後編【 https://youtu.be/F3qK-Ox0pI0 】

 

 

○「国語」の勉強とは

私が短い期間でしたが学校教師をしていたことは何度か書かせていただいています。当然教育実習も経験しているのですが、今回のこの中田さんの動画でまたその時のことを思い出しました。

 

私はその時中学三年生の国語科を担当しました。授業では井上ひさしの「握手」を扱うように言われ、資料などを集めて準備したのを覚えています。

 

私は国語を教えるにあたって大切にするべきことは「作品を好きか嫌いかではなく、与えられた作品と情報の中でその作品についてどのように考えるか」と考えています。その過程に考えを深める能力が養われると思っており、その時も様々な時代背景や作者の背景などの資料を集め生徒が考える材料にしようと思っておりました。また、あまり国語に興味が持てない生徒であっても、情報から論理的に答えを導く作業を加えたら学ぶことに興味を持てるのではないかとも思いました。

 

「握手」は作者井上ひさしの生い立ちが大きく影響していることがわかる作品であり、それを考慮して作品を見つめたらまた違った見方ができるのではないかと思って、初回授業で作品を読んだ後その背景についての説明を入れて興味を持ってもらおうと考えました。しかしそのことを指導主事に相談すると、「まずは作品だけをしっかり見つめ作品を好きにさせることからしなければならない」と言われ却下されました。

 

「作品だけを見つめる」というのはもともと文学が好き、読書が好きで時間があれば可能ですが、全6回の授業で国語が苦手の生徒もいる中それは難しく現実的ではありません。また、「作品を好きにさせる」という価値観の押し付け教育も非常に古く生徒の可能性を潰してしまうもので共感できませんでした。私自身そのような教育が嫌で学校の授業は嫌いだったので未だ前時代的な授業作りに辟易しましたが、学生に意見を言う権利はありませんので従うほかなかったです。

 

時たまこのことについて思い出し、「私のやり方が間違っているのだろうか。なんせ指導主事はベテランだし…」と思って落ち込んだものですが、今回の動画でやはり私の考えは間違っていなかったと思えました。

 

というのも、今回の動画ではコメント欄がいつも以上に盛り上がっており、その中でも「作品ってそうやって読むと面白いのか!」「学校で習った時は意味がわからなくて面白いと思わなかったけど『こころ』もう一度読み返します」「背景を考えると楽しいですね」といったコメントが多かったからです。

 

今の学生やかつて学生だった人など色々な人がこのようなコメントを残していて思ったのは、やはり現在の学校での授業では作品について考えを巡らすことを放棄しており、それ故作品の読み方、楽しみ方がわからず読むこと自体が嫌になるということが起こってしまっていて生徒のために全くなっていないということでした。

 

正直これだけ質の高い授業を無料で観れるのであれば、学校に行ってわざわざ意味のない時間を過ごす必要は無いと思います。

 

 

○まとめ

今回の動画はまさに神回であり大変素晴らしい内容でありながら、同時に現代学校教育の問題点を浮き彫りにしたものでもありました。

学校で授業を受ける意味、そのことについても改めて考えさせられるので是非ご覧になってほしいと思います。

 

改めて動画リンクを以下に貼っておきます。

前編【 https://youtu.be/6mqsvpAoGAE 】

後編【 https://youtu.be/F3qK-Ox0pI0 】

Comment
hukushima
hukushima
2019-06-25 04:05:18ID:127954

>>7zoesan::さん
疑問の共感とそれに対する解決がしっかり示されてて素晴らしいですよね(^^)

最近本当に読書をしない故に文章をちゃんと読むことが出来ない人が多いと感じますが、間違いなく原因は学校教育にあると思います。
教育や教養が何なのか改めて考えさせられました(._.)

7zoesan
7zoesan
2019-06-25 00:37:28ID:127933

動画見入ってしまいました。
前半の最初、「こころ」のフワフワ感めちゃ共感です。
こんな先生や授業ならもっと楽しくなりますし、テストの点だけのためじゃない教養が身につきますね!

hukushima
hukushima
2019-06-24 19:10:47ID:127830

>>YUTO::さん
現代において学校は「勉強をする場」ではなく「様々な学びの機会を得る場」であるべきだと思いますが、あの閉鎖空間では外の空気が全く入らないので難しいですね…。

hukushima
hukushima
2019-06-24 19:08:20ID:127829

>>仮想ユートピア::さん
戦後は量産型教育が社会的に必要な時代でしたが、現代において未だその考えで思考停止してる教育界は本当に危ないと思います(._.)

hukushima
hukushima
2019-06-24 19:07:01ID:127828

>>風来人みんと::さん
作品のみで楽しむのって実はかなり高度なことだと個人的に思います。

本を読むのが元々好きな人は昔からしてることなのでそれだけで充分楽しめますが、国語の授業になると読書が嫌いな生徒も対象にしないといけません。「読書が苦手な層」は作品だけ読んでも「ふーん」で終わることが多かったりします(残念ですが…)。そういった人たちに対してのアプローチとして背景を知るということは非常に効果的だと思います。

情報を繋げて考えていくこと自体は割と誰でも楽しめることだと思いますし、読書が好きな層にとっても一歩踏み込んでこんな見方も出来るという多角的視点の大切さを学べるのではないかと思いました(^^)

風来人みんと
風来人みんと
2019-06-24 18:02:10ID:127825

私は本と音楽が好きなのですが、作品についての
『作者の背景』というものは作品を純粋に楽しむ上で余計な情報だと思っていました。
作品を楽しむためには作品の世界を楽しむことが大切であり、作者の気持ちや、時代背景を
考え読み解くというのはノイズであると、そう考えていたのですが、
最近は作者や作者の時代背景を考える事によって
作品についてよりよく理解できることが分かってきた気がする。
そう思えてきた私には非常にタイムリーな話題でした。

動画はまだ見てないのですが、動画を見て勉強したいと思います。

仮想ユートピア
仮想ユートピア
2019-06-24 17:41:51ID:127821

私の中学時代の歴史(社会科?)の先生は、殴る蹴るを多用する先生でした。30年近く前の事なので、その辺はあるあるなのですが、お陰で授業はシーンと静かで「はい、書きますよー」と年号と出来事を羅列していくだけの授業でした。生徒はそれを綺麗にノートするのみで、教室には黒板へのカリカリとノートへのカリカリの音が響くのみでした。一体あれは何だったかのか?と中田YouTube大学を見てると思います。あの授業をするのにどれだけの時間と労力を割いて準備しているのかと……。それを惜しげもなく、凄い熱量と笑顔とジョークとトークでやるから、こちらも面白いんですよね。長文失礼m(__)m

YUTO
YUTO
2019-06-24 16:50:29ID:127820

現行の中学や高校の教育は、暗記重視とか学習方法を強制したりと、型にはまった人間を増殖させ、社会に適応させることを目標にしているので、面白さを伝える教育ができない側面がありますよね!!
国語の良さをYouTubeで伝えられるのに、学校ではできないのは情けない感じがします・・・

この記事を書いた人
趣味は読書(特に太宰治)、アニメ鑑賞(特に幾原作品)、旅行。 エンジニア見習い。 日々の色々を共有しながらnemのことについても学びたいと思います。