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「家造りの人生論:③建築家と家を建てること」

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前回は土地探しに実に3年を要し、ついに1つの土地に出会ったことをお話ししました。

今回はその話の続きから建築家と家を建てることについてお話ししていきます。

 

私たちが家に求めたこと

 

見つけた土地は私の職場、妻の職場、母が一人で暮らす私の実家を中心として半径3キロの円を引いた際に3つの円が重なる第1候補区域の土地で、最寄りのJR駅から徒歩2分であるにも関わらず、商業区域からは外れた静かな住宅街に位置します。元は古いアパートの駐車場として使われていた変形地でした。

隣は比較的新しい一軒家で後ろと横は古いアパートの敷地の通路となっています。

前面道路も通学路であるため歩道もあり、市の除雪も入ります。

これまでに見つけた土地よりも広く、環境条件もよいですが予算よりは100万円ほど高い価格でした。しかし、土地探しに時間がかかった分、預貯金も増えており手の届かない価格ではありませんでした。

私たちは早速、建築家の先生に連絡をして見つけた土地について相談しました。

後日、建築家事務所を訪れるとすでに先生は土地の下見を済ませていたようで、

 

「よく見つけたね、あんな土地。なかなかあの価格であの場所は出ないよ」

 

土地のポテンシャルは申し分ないとおっしゃってくれました。

先生は日中、数時間その場所にいたようで日の入り方や、周りの建物、電柱から電線に至るまで詳細に土地と周囲を観察をして、プランを練ってくれてました。

それに加えて、この土地探しの3年間、様々なプランや住宅雑誌、毎週録画した建物探訪(朝日系列)を視聴して(現在も好き)、私たちのライフプランにおいて家に求めることを伝えます。

具体的には、

①カーテンのない家

②風が通り抜け、熱がこもる場所がない

③ランニングコストが低い

④メンテナンスに時間をかけたくない

⑤台所にこもりたくない、台所を立った目線に緑が欲しい

⑥家族それぞれの場所があるけどゆるやかに繋がっていて気配を感じることができる

 

これは共働きの私達がこの家で心地よい時間を最大限にするために考えたことです。

 

無理せず、自然に、シンプルに生きたい。

 

そして、自分の大切な時間に最大限にするために極力面倒を減らすこと。

それが私達が家に求めたことでした。

それ以前に大体のことは伝えていたので、すでに出来上がっていたプランにはしっかりと私達の希望は組み込まれておりラフスケッチのプランを確認すると、そこには私たちの期待以上の建物が描かれていました。

変形の土地にそのまま建物を合わせて、中庭を取り込んだ、カーテンいらずプランです。

今まで超えることのできなかった最初の土地のプランを上回る建物でした。

一目でそのプランを気に入った私たちは早速土地購入に向けて動きました。

一つ心配だったのが土地改良が必要かどうかでした。

札幌市は地盤の良い場所が少なく、今回の土地は杭打ちの土地改良が必要になりそうな土地でした。たまたま土地を見に行っていたときにお隣の一軒家にお住まいの奥様と出くわしたので失礼を承知で伺ってみます。

(こんなときの妻は頼もしい)

 

「こちらの土地で家を建てることを検討していますが、土地改良が必要だったかどうか覚えてらっしゃいますか?」

 

どれぐらいの杭を何本打ったか(土地改良は杭は長さと本数によって費用が変わる)は覚えていませんでしたが、土地改良したことは教えてくれました。

そのため土地購入は不動産会社に公示価格から1割程度割り引いた価格(後の交渉と土地改良費用に備えて少し割り引いた価格で提示するのが一般的)で仮押さえの申請の連絡を入れました。

一方で先生は今回のラフプランで模型を作って、さらにそのプランを基に工務店で大体の見積もりを取ってくれるとのことでしたので模型ができたタイミングで再度、事務所の方へ伺うことになりました。

私たちの止まっていた家造りの時間が一気に動き出し、そして前進することになりました。

 

建築模型と土地の購入

 

妻の知り合いの占いの出来る人に今年の土地購入についてと土地の向きについて鑑定をしてもらったところ今年は土地購入は吉で北に狭くなる土地は子宝に恵まれやすいとのことで占いでもお墨付きを貰いました。

流れが良いときは物事は滞りなくうまくすすむもので、土地を持つ不動産屋さんから連絡が入り、地主さんが提示した価格で売却OKとの返事をいただきました。

なんと交渉無しで提示価格よりも1割も安い価格で土地を手に入れることができそうでした。

その連絡の後、土地契約前に模型と大まかな見積もりの確認のため設計事務所を訪れます。

そこでラフプランを基に組み立てた模型が提示されました。

この日は楽しくて仕方なかったことを覚えています。模型は持って帰ることができないため、時間の許すかぎり色んな角度や窓から中を覗き込んでは写真を撮っていました。

平面だけでもかなりワクワクしたのに、立体になると平面では分かりづらかったことがより具体的にイメージしやすくなり、想像が膨らみます。

周囲の建物との関係性もわかりやすく、全体としての景色との調和もみることができます。

土地探しを始めた後に東日本大震災があり、大工価格や資材が高騰してくるとの予測もあり、以前よりも見積もり額が上がったようでしたが見積もり時点では想像の範囲内だったため、土地の購入とこの設計事務所での建築依頼を決めました。

そして私達の家造りがついに始まったのでした。

 

建築家と家を建てること

 

建築家、建築事務所で家を建てて失敗しないためにいくつか注意すべきことがあります。

まずは、自分たちがその建築、デザインのファンになることです。

自分たちのこだわりやしたいこと、置きたい家具などが具体的にあればあるほど建築家と家を建てるメリットは少なくなると思います。

もちろん建築家は建主の希望を聞きながらその以降に沿う形でデザインしてくれると思いますが、こだわりが強いゆえに建築家の意向や考えと衝突することが失敗する一番の要因です。

建築家に家のデザインをお任せするのであれば、そのデザインのファンになってある程度お任せした方がきっと良い建物になると思います。

逆に建築家の中には家を「作品」としてデザイン性を重視するばかりにデザインはいいけど「住みづらい」家になるということもあるようです。しっかり建主の生活状況や生活パターンを聞き取って、汲み取ることができる人に依頼するのが良いと思います。

建築デザインと行っても住宅なのか集合住宅なのか、店舗なのかで大きく異なります。やはりある程度「家」を作ってる経験が豊富な人は経験を基にアップデートを重ねているため安心感があります。

ホームページなどに自分の建てた建築事例を豊富に載せている人は色々なパターンを見ることができ、歴史的な変容もみることができるため安心できます。

私たちも先生のデザインした家をたくさん見ていたおかげで、自分たちの家造りのときに色々な質問をすることができました。例えば「〇〇ノイエ(住宅名)」の感じが好きだ、あの家で使っている階段がよいなどより具体的に話をすすめることができるので失敗が少なくなると思います。

そして、私たちが先生にお願いした最大の理由は「自然」です。しっかりとデザインされているのに無理がない、違和感もなく自然にそこにある、生活にデザインが溶け込んでいる、そんな先生のデザインする住宅の佇まいが好きでした。

土地の形状に合わせて自然な形でデザインさせており、周りの環境からも浮いていない、素材を生かして家の自然なエイジングを楽しむことができる、シンプルだからこそデティールにとことんこだわる先生のデザイン姿勢がとても魅力的だったのです。

 

「この先生が作った家に住みたい」

 

シンプルにそう強く思うことができれば、そのときは建築家と家を建てるに当たっての障壁の殆どはクリアできると思います。普通に家を買えば掛からない「建築設計料」は決して安いものではないですので、今まで述べてきたように、自分の人生にとって家とは何なのか、自己実現に向けて家が持つ役割は何なのか、そのことについてよく考えた上で、自分なりの「建て方」について考えてみるとよいと思います。

ちなみにですが、私がお願いした建築事務所では相談、ラフプランの作成、模型作成までは一切の費用は掛かりません。

模型ができてそのプランが完成した時点で契約するか否かを判断して、その後に「建築請負契約」を交わして初めて費用が発生します。

建築請負契約後にまずは手付金として建築設計料の10%程度をお支払いしました。

私達が依頼した先生も参加しているArchitects Stadio Japanなどのサービスでは様々な建築家にプランを依頼して気に入ったものを選ぶこともできます。

(我が家は先生一択だったためこちらには入会しませんでしたが)

建築請負契約後はラフプランを設計図に起こして細かく仕様を決めていく作業に入ります。

一般住宅メーカーではある程度選択肢が決められていますが、設計事務所での家造りはすべてを自分で決めなければいけません(そのため一般住宅より建てるに時間が掛かってしまいます)

次回はその辺の話を順番にしていきたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

今までのお話は👇

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Comments from NEMber
のののん
2019-07-10 15:36:41ID:131828

模型ってワクワクしますよね。。
作るのも見るのも作ってるのを見るのもどれを想像してもワクワクしますw

7zoesan
2019-07-10 11:55:46ID:131805

>>和泉::さん
はいっ!このころが一番楽しかったですね。まだローンもないし笑、契約もしてなかったので。
また、よろしくお願いします。

7zoesan
2019-07-10 11:54:39ID:131804

>>きなこ::さん
ありがとうございます。
一人一人の人生に物語がありますよね。このシリーズではそのへんが書ければと思ってます!

7zoesan
2019-07-10 11:52:54ID:131803

>>BleRoom::さん
ほんと持ち帰ってずっと眺めていたかったのですが、できなかったのでずっと写真眺めてました。
こんなん作る仕事やりたいなと思いました。

和泉
2019-07-10 08:27:54ID:131764

模型いいですね!
そんなん見たら、ワクワクして眠れなくなりますね。

きなこ
2019-07-10 08:17:35ID:131759

思い描いていた家が設計図や模型となった瞬間の
興奮が伝わってきます( *´艸`)
このシリーズ面白いです💡

BleRoom
2019-07-09 23:11:48ID:131638

設計図の模型?
持ち帰らないと知ったら、おそらく私も写真撮りまくりますね。笑

NEMber who posted this article

北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。
これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、
日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。
NEMはあまり関係ないことが多く、申し訳ありません!!

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