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「時間がない」話

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人間は、自然のうちでもっとも弱い一本の葦にすぎない。

しかし、それは考える葦である。

われわれの尊厳は、すべて、思考のうちにある。われわれが立ち上がらなければならないのはそこからであって、われわれに満たすことのできない空間や時間からではない。だから、われわれはよく考えるようにつとめよう。

パスカル

 

人間は考える、ゆえに悩む。

悩みは人間に生まれてた宿命といえるものであり、生きている限り「悩み」からは逃れることはできません。

どの時代にあっても人は同じようなことで悩み、苦しみ生きてきました。

人間は、いつの時代も同じ悩みを繰り返し続けています。

そして、古今東西の偉人たちは「哲学」を生み出し、この「悩み」を解決する方法を考えました。

 

小林昌平 著「その悩み。哲学者がすでに答えを出しています」は人が悩むテーマ毎に偉人が残した「哲学」を紐解き、その悩みの解決方法についてまとめられています。

 

今日はその中から「時間」について考えてみたいと思います。

 

忙しい・時間がない

 

皆さんは時間足りていますか?

私は足りていません。

やりたいことは山積み、nemlogも書きたいこと、まとめたいことはたくさんあるけど、机に向かう時間がありません。

眠気もあります、身体も疲れる、気付いたら20代はあっというまに過ぎ去り、30代も終盤に差し掛かっています。

このままでいいのか、このままずっと何かに追われながら人生を終えていくのか、漠然とした不安が頭をよぎります。

 

そんな悩みに答えをくれるのがフランスの哲学者、ベルクソンです。

私たちは時間という目に見えないものを、目に見える空間的なたとえを用いて管理すること(例えばスケジュール帳で時間を区切って予定を立てること)に慣れており、与えられた時間を無駄なく、合理的に使おうと考えます。

しかしベルクソンは著書「時間と自由」の中で現代人が時間を「誰にとっても一律で、客観的な空間」と捉えること疑問を投げかけます。

たとえば楽しい時間は濃く短く、つまらない時間は永遠のごとき長いものに感じることは、本当に誰にでも一律で空間的に区切ることができる常識的な時間なのでしょうか?

 

素晴らしいアイデアがひらめいて、ずっと解けなかった問題や滞っていた仕事が、点と点が繋がったように解決して、いっきに目の前に展望が広がったとき、そのような時間は自分だけのひろがりをもち、自分ひとりの中で、過去も未来も繋がって4次元のようなものになる、そのように通常の時間間隔を忘れるような主観的で濃密な時間こそ、時間を生きる私たちにとっての「自由」ということだとベルクソンは考えます。

 

ベルクソンはこのような経験を手帳の余白をスキなく埋めていくような合理的・空間的な時間を対比させて「純粋な持続」と呼びました。

 

本来、自分ひとりの時間を濃密に生きることで自由であるべき人間が、他人との約束や世の中の慣習に流され、スケジュールを入れることで自分は充実していると勘違いし、そのことを反省することもなく生きている、つまり「常識的な時間の概念にとらわれて、私たちは本来あるべき時間=自由をいとも簡単に捨ててしまっている」とベルクソンは現代人の時間の使い方を鋭く批判しています。

 

忙しくて自分を見失っているというのであれば、何もしない、手帳に何もかかない一日をつくってみると良いそうです。

時間に目的を付与せず、ただその時にやりたいこと、好きなことをして過ごす。

本当に自由な時間とはごく主観的な時間のことであり、他人から言われた予定をむやみに詰め込むよりも、あとから振り返るとずっち生産的で、充実した時間だったりすることがあります。

 

日本人はスケジュールを作るのが好きな傾向にあります。

修学旅行のしおりや家族旅行もものすごく合理的で分刻みでスケージュールが立てられるのも珍しくはないと思います。

かつての私もそうであり、スケジュール帳が埋まるのが一種の快感になっていた時期もありました。

 

先日、講習会ついでに一人で観光をしてきたのですが、大まかに行きたい場所だけを決め、後はその時の気分次第で食べたいものを食べ、行きたいところへ行き、気になったものを見るということをしてきました。

まさに空間的に「自由」な時間を作ったのです。

ときには電車の接続がなく30分以上も駅で過ごしたり、とても合理的とはいえない時間もあり、かつての私なら「もったいない」と思っていた時間でしたが、その間は本を読んだり、写真を撮ったりと本当に自由に過ごすことができリフレッシュできました。

 

家族旅行となればなかなかこういった時間を持つことはできませんが、ときには目的もなくただそれぞれが自由に過ごす、そんな旅行もしてみたいと思いました。

 

「私たちの行為が私たちの人格全体から出てくるとき、私たちは自由である」

ベルクソン

 

スケジュールを埋めるための「空間的な時間」よりも「自由な時間」を増やすことが、人生をより充実したものにしてくれるのではないでしょうか。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

参考・推薦図書

小林昌平「その悩み、哲学者がすでに答えを出しています」

アンリ・ベルクソン「時間と自由」

 

 

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Comments from NEMber
7zoesan
2019-09-05 21:39:43ID:144838

>>ほなねむ@魔眼のほなコロ::さん
そんなんですよ、なかなか奴は頭が切れる。

7zoesan
2019-09-05 21:39:06ID:144837

>>目指せ北海道::さん
自分の時間を生み出すことってそういうことなんですね、改めて思った次第です。

7zoesan
2019-09-05 21:38:11ID:144836

>>やそ::さん
時間は空間的に>>やそ::さん
時間は自分次第で無限にすることも可能ですね!

7zoesan
2019-09-05 21:01:04ID:144825

>>やってみよう::さん
そうですね、私もつい空き時間があれば埋めたくなってしまいます。
ボォーとする時間は貴重です。

目指せ北海道
2019-09-05 08:28:31ID:144717

僕も、ツーリングの予定を立てる時、おおまかに北か南かくらいしか決めないことにしています。もちろん北海道とかなら、フェリーの時間と泊まる場所くらいは決めますが、その他は走りながらなんとなく決める。そうすると、美味しいものに出会えたり、見ず知らずの人と温泉で話し込んだり。そういう時間をが「生まれてくる」んですよねー。

やそ
2019-09-05 06:19:05ID:144699

重力によって時間が伸び縮みする。っていう相対性理論みたいな話を聞いて、
満足度とか自由度合いとか、そんなところで伸び縮みして感じられる時間の流れと似てるのかも。なんて思ったりしてました。

やってみよう
2019-09-05 00:30:53ID:144654

「何もしない一日をつくってみる」て良いですね。
時間が空くと「あ、この空き時間にアレをやんなきゃ!」て焦って行動しちゃうことがよくあります。

7zoesan
2019-09-04 23:25:15ID:144636

>>新井マクト 🦎🦎🦎::さん
私もようやくそのことがわかってきました。
そんな時間を今後も増やしていきたいです!

新井マクト 🦎🦎🦎
2019-09-04 23:14:56ID:144628

予定をきっちりしてしまうと結構疲れるんですよね~。着の身着のままに行動すると色々と発見があって面白い。
自分はいつもいく場所だけ定めて後は適当に行動する
のが好きです。

NEMber who posted this article

北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。
これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、
日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。
NEMはあまり関係ないことが多く、申し訳ありません!!

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