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「家造りの人生論:⑦引き算で造る家」

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2019-09-05 23:37:21
「家造りの人生論:⑦引き算で造る家」

不定期連載中の「家造りの人生論」ですが、第7回は見積もりと引き算で造る家ついてお話しします。

家の仕様が決まると見積もり額がでます。

大体の方がここで予定額よりもオーバーしてしまいます。

そのため、ここから家の仕様をひとつひとつを見直すのですが、この作業こそが家を洗練させ、より完成度の高いものにすると建築家はいいます。

 

今回は私たちが行った見積もりの見直しを具体的にお話ししていこうと思います。

前回までのお話を見る👇

 

家の見積もり

 

建築家と家造りの際は、家のすべての仕様について細かく自分たちで決めなくてはなりません。ある程度はその先生のおすすめのものから選びますが、その価格もやはりピンきりです。

最初に住宅にかけることができる予算があるかと思いますが、最初に家の仕様を決めていく段階では予算内で収めようと妥協しないようにしてください。

 

まずは「自分たちが一番いい」と思うものを中心にして決めていくのがいいと思います。

この段階で妥協をしてしまうと、後に見積もりが予算を上回った際に削れるところがなくなってしまうからです。

ある程度仕様が決まっている注文住宅や建売住宅では予算を上回ることはないかもしれませんが、建築家と建てる場合は見積もり段階で予算よりオーバーするのが普通であり、この「見積もりの見直し」の工程が家を良いものにするのに不可欠だといいます。

 

無駄を省き、必要なものだけにフォーカスすることで家が洗練されていくのです。

 

見積もりの実際

 

我が家では見積もり段階で予算より約400万円ほどオーバーしました。

新車一台分の予算超過。

家を建てていると金額桁数が麻痺してくるのですが、冷静になって考えてみるとかなり大幅にオーバーしております。

そんなに内装に金箔張ったりとかしていたわけではないのですが、やはり塗り壁や無垢材の床、木製サッシなど「聖域」部分の仕様が高価なことと、家具をほとんど造作することが価格を押し上げていました。

さらに、東日本大震災の後で資材や人件費の価格が建築家の予想よりも上昇していたようで、プランに入る前の大体の見積額(土地購入の前)よりも大幅に上にきていました。

小さい家=安いということはなく、小さい家では資材まとめで購入して価格を抑えるといったこともできない上、狭小割増もあるので大きい家を建てるのとそんなに価格差がないのが現状です。

 

小さい家だし、そんなに削るところない・・ここからどうやって削っていくの?

ローンの額を増やす?

本当に家が建つのか不安がよぎりました。

 

ここから1ヶ月に渡って見積もり書とのにらめっこが始まります。

 

引き算でつくる家造り

 

この見積もりの見直しの作業工程は計画にも示されている通り、最初から約1ヶ月半の時間をかけてやることになっています。これは実施設計のトータルの時間よりも長く、それぐらい大切な工程だということです。

あのスティーブ・ジョブズがiPhoneを作ったときに、電話からボタンをなくし、徹底的に無駄を省く、引き算の発想でデザインを行ったことは有名な話ですが、引き算をして、より要素を絞っていくことでより「本質」が際立ちます。

家造りも同様に、徹底的に無駄を省いていくことでより本質が際立つのであり、家造りにおいても「引き算の発想」は有効だと思います。

実際にどのようにして自分たちの予算に近い額まで、減額をしていったのか、具体例を挙げていきたいと思います。

 

まず、始めに後工事でよい造作家具はすべて家が建った後に必要に応じて検討することにしました。ただ作る時期を先延ばしにしただけのですが、もしかしたらその時の状況によって不必要になるかもしれませんし、また違ったアイデアが生まれるかもしれません。

具体的には仏壇収納家具は母がまだ存命だったので、この時は必要ありませんでしたし、子供のロフトベッドもまだ一緒に寝ていたのでこのときは必要ありませんでした。

また、リビングに設置予定だったエアコン収納用家具、キッチンに設置予定だった食器洗浄機(ミレー)も後で設置可能にできるように最初から設置スペースや電源などは用意しておいてもらい、設置自体を見送りました。

結局、仏壇収納、ロフトベットはそれぞれ必要になった時期に作成しましたが、今もなおエアコンや食洗機は設置していません。

結局、住んでみてエアコン自体を必要とする時期が年に1週間程度しかなく、その間扇風機で問題がないこと、設置をしたとしてもリビングよりも寝室の方が必要になるなど住んでみて初めてわかったこともあり、実際に家を建てた時点で設置しなくてよかったと思っています。

また食洗機も同様に現在のところなくても問題なくやっていけているので、あれば便利かもしれませんが、今は必要としていません。

その他、大きく削ったところといえば、採光にしか関係のない窓を(目線に入らない)木製サッシから樹脂サッシに変えたり、洗面所・お風呂場への扉をロールスクリーンに変えたり、無垢床の幅を12cmから9cmに変えたり、外構工事のコンクリート打設をやめてアスファルトにしたり、コンセントの数を見直したりと数百円〜数千円単位で見積もりを見直していきます。また、私たちにはよくわかりませんが細かい工事内容や作業にかかる費用についても見直され、「聖域」の仕様はまったく変えずに、結局200万円ぐらいの減額に成功しました。

まさに塵も積もれば山となるであり、無駄を省いていくことでより家が洗練され、引き締まりました。

 

結果的には予定予算よりもまだ200万円ほどオーバーしてしまいましたが、それ以上削るためには「聖域」に手をつけなければならず、ここから家が建つまでの半年で贅沢をせずに、ボーナスなど含めれば100万円の貯金を作ることは可能であり、後は予定ローンの額を100万円増やすことにしました。

決して楽な金額ではありませんが、35年という歳月でみれば100万の金額も月々に与えるインパクトは2500円程度です。

言い訳かもしれませんが、35年という歳月を「妥協」と共に過ごすのか、月2500円上乗せして、後悔せずに居心地の良い家で過ごすのか、私たちは迷わず後者を選びました。

 

もちろんいまもローンの支払は継続中ですが、私たちは後悔することなく、毎日を過ごせています。

 

まとめ

 

今回は家の見積もりと家造りにおける引き算についてお話しました。

見積もりの見直しの作業は家の本質と自分たちの大切なものにフォーカスを当て、洗練させていく工程であり、必要不可欠なものです。

 

これは人生においても同様であり、定期的に無駄を省いていくことで本当に自分にとって価値のあるものだけにフォーカスすることができます。

 

私たちはそのことをこの家造りにおける「見直し調整」という作業を通じて学びました。

 

家という高い買い物だからこそ、後悔せず、自分たちにとって本当に大切な家になるようにじっくり時間をかけて検討する必要があります。

 

次回の家造りの人生論は家が実際にできあがるまでのお話をしていきたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

前回までの記事はこちら👇

この記事を書いた人
北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。 これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、 日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。 NEMはあまり関係ないことが多く、申し訳ありません!! ツイッターもはじめましたので、よかったらフォローお願いいたします。