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独身のまま還暦を迎えたら安楽死を選びたい【安楽死に賛成】

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ジョージ 2019-09-02 22:59:35
「デスハラ」というインパクトがある単語と共に、安楽死について書かれていた漫画が話題になっていました。
その漫画を読んで、「安楽死の法制化はまだ早い」と思った方もいるとは思いますが、「孤独な高齢者の問題」と「安楽死の法制化」は切り離して考えるべきです。
私は、安楽死には賛成派なのですが、この記事ではその理由を説明していきたいと思います。

 

デスハラという漫画の内容

「デスハラ」という漫画の世界では、安楽死がすでに法制化されています。
そして終活の中に、安楽死を組み込んでいる人もいます。

ここまでを読むと、安楽死の法制化には、何も問題がなさそうに見えます。
でも、デスハラでは、起こりうる問題点についても指摘しています。
その問題とは、息子夫婦や周りの人達が、「親に対して、暗に安楽死を進める可能性がある」という点です。
この漫画では、親の話を聞いていて、内容を理解していない孫が祖父母に対して、「ばあちゃん、いつ死ぬの?」と問いかけています。

デスハラという漫画は問題の本質を取り違えています

この漫画だけを見るとショッキングな内容に見えます。
でも、この漫画は問題点を取り違えています。
というのも、安楽死があろうとなかろうと、このおばあちゃんの幸せには、あまり関係が無いからです。
安楽死は、「可哀想」という感情だけで考えるべきではありません。
問題を整理して、考えてみたいと思います。

おばあちゃんが健康であり続けた場合

おばあちゃんが健康な場合は、何も問題はありません。
おばあちゃんの生活は、孤独ではありますが平穏であり続けます。

漫画のように、健康な老人に対して、ワザワザ、安楽死を勧める人は、かなりレアケースだと思います。

おばあちゃんが要介護になった場合

問題は、おばあちゃんが一人では生きられなくなった時です。
おばあちゃんが取れる選択肢は、いくつかあります。
安楽死という選択肢の可能性も考慮してみます。

  • 介護施設に入る
  • 息子夫婦が面倒をみてもらう
  • (安楽死)
  • 漫画にはないけど、独身の子供に面倒を見てもらう

これは、どれが幸せだと言えるのでしょうか?
一つ一つをもう少し、丁寧に考えてみます。

介護施設に入る

おばあちゃんと息子夫婦にお金があれば、これで解決かもしれません。
月に1回ぐらいでも、夫婦が訪問すれば解決でしょうか?
でも、もしお金が無ければ、おばあちゃんを介護施設に入れることもできません。

息子夫婦が面倒を見てもらう

お金がない場合は、息子の嫁が面倒を見ることになります。
でも、それも嫁が専業主婦であることが前提です。
もし、共働きだとしたら、嫁が仕事を辞めることによって収入が激減します。
それによって、家のローンは払えなくなります。

また人間関係の面を考えてみても、今までほぼ他人であった嫁が、義理の母親の介護をすることができるとは思えません。
昔ならば、大家族の中で嫁と姑が生活を共にしていたので、嫁と姑の間には、10年から20年ぐらいは、家族になる時間が用意されていました。
でも、核家族が主流である今の時代では、嫁が家族の一員になる時間がありません。
その状況で、嫁に介護を頼んだとしても、上手くいく可能性はかなり低いはずです。
離婚、別居、下手したら嫁が介護で義理の母親を虐待してしまうかもしれません。
つまり介護どころか、一家に崩壊の危機が訪れることになります。

もしかすると、「母親の面倒を見ない息子夫婦は冷酷非道だ」という意見もあるかもしれませんが、私はそうは思いません。
なぜなら、息子夫婦は働いて社会保障や年金を納めるという形で、高齢者をサポートし続けているからです。
息子夫婦は、直接的におばあちゃんをサポートしていませんが、間接的におばあちゃんのサポートをしています。
そしてそれこそが、高齢者が望んでいたサポートの形です。

安楽死

安楽死があれば、おばあちゃんは自分一人で生きられなくなった時点で、楽に死ぬことができます。
介護によって家族が苦しむこともありません。
十分にお金がない場合に、安楽死は一つの選択肢として存在している方が、多くの人にとって幸せだと私は考えています。

漫画にはないけど、独身の子供に面倒を見てもらう

漫画には出ていませんが、独身の子供に面倒を見てもらうケースも考えておく必要があります。
なぜならば、今後の日本では、3人に1人が独身だと言われているからです。
50歳ぐらいの子供が80歳の親の介護をすることは、8050問題と言われていますが、その結果は往々にして悲惨です。
介護疲れで殺人がおきたり、親が亡くなった後でも、親が生きているように見せかけた年金の不正受給をするケースが多発しています。

親の介護のために、独身の子供が「稼ぐ力を磨かない」というのは、「本人の人生を捨てている行為」と言っても過言ではありません。
親は、本来、一族の反映のために、子供に自立を促すものですが、子供が親の介護に専念することで、全く逆の結果になってしまいます。
そのため、独身の子供が親の介護につきっきりになるのは、本末転倒だと言わざるを得ません。

全員が自分の取るべき選択肢を考えておくべき

下記の図は、上記の選択肢を図にしたものです。
どの選択肢を選ぶにしても、「可哀想」では済まないことが、よくわかるはずです。
親を持つ人は、常日頃から選択肢を真剣に考えておくべきです。

将来の日本の高齢者の比率と医療費、そして安楽死

将来の生産年齢人口の変化

介護問題は、国の財政と家庭の貯金の話でもあります。
国の財政を知るために、これからの日本の高齢者の比率を見たいと思います。
なぜならば、高齢者の比率が増えると、国の財政が悪化する傾向にあるからです。
これからの日本では、人口が減っていきますが、同時に15-59歳の中核となる生産年齢人口も減っていきます。
その変わりに、60歳以上の高齢者が増えていきます。

15歳以上の生産年齢人口に対して、高齢者の割合を示したグラフがこちらです。
生産年齢人口と言っても、日本では18歳以下の高校生は、働きません。
そう考えると、2040年頃には労働者と60歳以上の高齢者の比率は、1対1になっていそうです。
労働者の負担は、半端ないものになりそうですね。。。

医療費の動向と安楽死

老人が増えていけば、当然のように国家の医療費も増えていきます。
2017年度は、医療費で42.2兆円もかかっています。


42.2兆円は、日本の税収と同じ額です。
つまり、日本国は稼いだお金をそのまま、医療費(主に高齢者のため)のために使っています。

その負担を誰が背負っているのかと言えば、もちろん、働いている現役世代です。
2020年以降に、高齢者の割合はさらに増えていきます。
それは医療費の増大ならびに、現役世代の負担が大きくなることを意味しています。
将来的には、流石に現役世代が負担に耐えられなくなってくるはずです。

そうなると、高額な医療費が自己負担になってくることは、自然な流れです。
その時にお金を持っていない人は、重度のガン患者であっても、病院で治療を受けられないことになります。
病院から放り出されるぐらいなら、苦痛に苦しむ患者は、安楽死を懇願するようになるかもしれません。
もしかすると、その頃には、国家が主導する安楽死も行われる可能性もあります。
なぜならば、死にかけのガン患者を、無下に病院の外に放り出すわけにもいかないからです。。。

日本人の7割以上が安楽死に賛成

介護による家庭の崩壊、医療の自己負担といったことを考慮すると、「安楽死はあったほうがいいかもしれない」と考える人も出てくるはずです。
実際のところ、日本人は安楽死をどのように捉えているのでしょうか?

2010年に朝日新聞が死生観についての世論調査をしたところ、70%ぐらいの人が安楽死に賛成しており、法制化も望んでいるそうです。
多くの人が安楽死を望んでおり、将来的に高額な医療費が自己負担になるならば、早い段階で安楽死を法制化しておくべきです。
国家手動での安楽死よりは、個人が尊厳を持って選択できる安楽死の方が素晴らしいと思います。

還暦を迎えた時に安楽死という選択肢が欲しい

折角なので、私自身の要望についても述べて起きます。
将来のことはわかりませんが、もし私が独身のまま還暦を迎えた場合のケースについて話します。
独身だと、当然のように家族はいませんし、友達との付き合いも疎遠になっているはずです。
その時に、「人生の楽しみ」を何に見出しているのかは見当もつきません。
健康な状態であれば、まだ生きようとするかもしれませんが、自分一人で生きられなくなっていたら、その時は潔く安楽死を選びたいと考えています。

これは、漫画、「天」のワンシーンです。
天才麻雀打ちのアカギは、53歳にしてアルツハイマー病にかかってしまいます。
そして、「自分が自分であることを失う」ことに耐えられないアカギは、安楽死をすることを選びます。
下記の会話は、安楽死を前に、かつてのライバルたちと挨拶を交わしているところです。
アカギは、「俺は、一人で生活を保てなくなったら、死にたいんだ」と述べています。
また、「飛べなくなった鷹は、自分が生きたいと思うか?」とも質問をしています。
これらの意見を、私達は真剣に考えていくべき時代になっています。

「天」の17巻と18巻は、麻雀に関係ない死生観の話が続きます。

 

安楽死について書かれている本の紹介

安楽死について書かれている、いくつかの本を紹介したいと思います。

安楽死で死なせて下さい

夫に先立たれ、子供もなく、親しい友人もいない天涯孤独。
仕事もやり尽くし、世界中の行きたい所へも行きました。
やり残したことも、会いたい人もいない、もう十分に生きたと思いました。
ただ、唯一気がかりなことは、病気になったり、認知症になったりして、人さまに迷惑をかけることです。
死ぬ時に痛いのや苦しいのも勘弁してほしい。

 

これは私の意見と、ほぼ同意です。
歳を取れば取るほど、次第に様々なものが失われていきます。
自分で、「もういいや」と思った時に、安楽死という選択肢があるのは多くの人にとって、助けとなるはずです。
ただし彼女の言い方だと、子供や孫がいるならば、長生きしたいのかもしれませんね。

長尾和宏の死の授業

あなたは、どう逝きたいですか?
2014年末、余命半年と宣告されたアメリカ人女性・ブリタニーさんが、安楽死を選択することをネット上で宣言しました。
世界中で賛否両論が巻き起こる中、予告通り彼女は安楽死を実行しました。

 

長尾さんは、「尊厳死」ではなく「平穏死」という言葉を使うそうです。
寝たきりにならず、病気でも苦しまずに、老衰のような死に方を選べるのは素晴らしいと思います。

長生き地獄

この本には、図らずも長生きさせられてしまった人たちの現場を訪ね歩いたレポートで、気の毒な例がたくさん出てきます。

  • 胃ろう(胃に直接栄養を入れるための穴を開けること)によってただ生かされている認知症の高齢者
  • 何の説明も受けずにいきなり鼻から栄養補給のチューブを入れられた100歳すぎの女性
  • 意識がないまま管と点滴につながれて2年間生き延びた80代の男性
  • 管を外さないよう手をベッドに縛り付けられ「はずして、はずして」と叫ぶ70代の女性

 

こうまでして、長生きしたい人達はいるのでしょうか?
「長生き」は必ずしも幸せではないということを、この本は教えてくれます。

まとめ

この記事では、安楽死を様々な側面から考えてみました。
安楽死については、誰もが考えたくはありません。
でも、現実的には多くの日本人が、「親の介護問題」と「自分の死に方」について考えなければいけない時がきています。
親の介護をする時には、理想論だけを述べていても何も始まりません。
現実問題として、お金がないと親だけでなく、自分の家庭までもが崩壊してしまう可能性があります。
問題が起きてから、急に考え始めても間に合わないので、常日頃から考えておくようにしましょう。
自分や親が健康な内に、延命治療や安楽死についても話し合っておいて、イザという時に後悔のない判断ができるようにしておきたいですね。

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