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「信用の貯金」の話

nem112xem (8) 165 6 2

以前、私の部署で行った「職場満足度調査」で割り振りのされていない誰の仕事ともいえない細かい仕事についての不満の意見が結構ありました。

 

具体的な内容としては、

 

「いつも同じ人がタオルを畳んでいる」

「片付けを積極的にする人とそうじゃない人がいる」

「仕事量を公平にするために、担当制や順番性にした方がよい」

 

というようなことでした。

 

職場のスタッフは大体3種類のカテゴリーに分けることができます。

 

「やる人」

「気づく人」

「気づかない人」

 

このような意見を言う人はどちらかというと実際にやっている人というよりは、それに「気づく人」が多いです。

多くの場合、「やる人」は特に気にせずやっていることが多く、そのことについて不平や不満を持っている人はあまりいません。「気づかない人」も悪気があるわけではありません。誰もサボろうと思ってそうしているのではなく、ただ「気づかない」だけなんです。

 

そのことを踏まえて、私がスタッフにお話したことを書きたいと思います。

 

公平にすることが本当によいのか

 

職場には仕事とはいえない仕事がたくさんあります。

例えば朝来てPCの電源を入れる、電気をつける、ゴミを拾う、散らかったお菓子を片付ける・・・

あなたがそれをしていなければ必ず他の誰かがそれをやっているのです。

「気づかない人」はそれを知らなければなりません。

しかし、そうした細かい仕事を割り振りして公平にすることが本当に良いのか、考える必要があります。

 

人によって役割りは違うし、性格は違うし、得意なことも違います。

それによって仕事も違います。

よって仕事はすでに公平ではありません。

 

では雑務も含めて仕事を公平に振り分けるとどうなるでしょうか?

多くの人は「したくない仕事」が増えるのではないでしょうか?

 

例えば朝PCの電源を入れる作業を担当制にすると、朝早く出勤する必要があります。

今はAさんが一番最初に来ることが多いのでやってくれていますが、今度は公平に当番制です。

Bさんはいつも就業開始時間のギリギリにきます。Bさんは朝早く起きるのが苦手です。

でも当番なので早くこなければなりません。

眠たい目をこすって出勤します、その日は眠くて仕事にあまり集中できませんでした。

Aさんは早起きが得意です。特に苦なく起きることができます。

なので早く出勤して、なるべく朝のうちに雑務をこなして早く帰りたいのです。

朝早くきてPCの電源を入れることは押すだけなので苦でもなんでもありません。

今度は仕事が当番になりました。

早く帰りたいのに、全部仕事が終了してからの使用機器の清掃の業務が当番制になってしまったので、自分の仕事が終わっても早く帰ることができません。

Bさんは朝は遅いけど、夜はゆっくり静かに仕事ができる環境が好きです。

最後に後片付けするのも苦ではありません。

朝ゆっくり出勤して、マイペースに仕事をするのが好きなんです。

 

これは極端な例ですが、公平に仕事を分担したことによってAさんもBさんも苦ではない仕事が奪われ、そして、できれば避けたい仕事が増えてしまいました。

 

これは職場環境として本当にいいのか、私たちは考えなくてはいけませんでした。

 

公平を好む人

 

「気づく」人は公平を望みました。

やっている人とやっていない人がいるのはおかしい、仕事に差があるのはおかしい、

それはある意味では「みんな一緒であるべきだ」「あの人だけ得するなんてずるい」「あの人だけ褒められるなんてずるい」

つまり「この世は公平であるべきだ」という考えが根本にあるのかもしれません。

その点については以前こちらの記事にも書きましたとおり、残念ながら世界は「公平」ではありません。

「気づく」人は世界が公平ではないということに気づいていません。もしくは気づきたくないのかもしれません。

それを同調圧力によってこうした世界を維持しようと努めますが、「公平」ではないと気づいている人はもう次のステージに行っています。

 

この幻想の世界から抜け出すためには、こうした細かい仕事の差が何を生み出すのか、そこを考えなくてはいけないのです。

 

私が公平を好まない理由

 

私は以上の2つの理由から公平を好みません。

 

一つは、やりたくない仕事、やらされる仕事が増えることです。

子供のころ「勉強しなさい」強制されたら急にやる気がなくなった経験はだれしもあると思います

 

もう一つは仕事による差がなくなり、人生のチャンスが減ることです。

ではここでいう差とは具体的には信用の差です。

やりたくない仕事をやらなくていいのは信用の貯金がある人の特権になります。

普段から信用の貯金がない人=気づけない人はやりたくない仕事もやらなければさらに信用を失うことになります。

 

こうした信用の差は色々な場面で出ます。

例えば信用の高いC君と信用のないD君が仕事中に携帯を見ていたとします。

信用のあるC君はそれを見ていた人には仕事の要件で急ぎの返信をしているのかな?と思われます。

信用のないD君は仕事中に携帯いじってなんのつもり?と思われます。

 

また、仕事ついて意見するときなど同じことを言っていたとしてもD君の意見を素直に聞くことができないでしょう。

それはそれぞれの間にある信用に基づく信頼の差があるからです。

 

つまり信用の貯金を普段からコツコツとしている人は自分の好きなことがやりたいようにできる環境が整っているのです。

そこにはお互い様という気遣いと共感、思いやりがあるからです。

先の仕事の不公平性について普段から「やる人」が書いているのであれば、その仕事はしなくて良いのです。

やりたくないときはしなくて大丈夫、あなたは普段から信用を貯金しているのでやらなくても誰も文句は言いません。

 

でもほとんどの「やる人」はIメッセージで動いています。

Iメッセージとは「私が」が主語になる行動のことをいいます。

 

私がタオルがぐちゃぐちゃになっているのが気持ち悪いから畳む。

私が部屋が汚いのが嫌だから掃除をする。

私が雑務をやって信用の貯金を貯めたいからやる。

 

これらはすべてIメッセージです。

 

それは自らの意思によってやっていることなのでそこに苦はなく、むしろ自分のためにやっていることで信用の貯金ができるので一石二鳥なのです。

 

信用の貯金の作り方は人それぞれだと思います。皆が自分の得意なこと、自分の好きなことが誰かのためになり、チームのためになり信用が積み重なっていくことが理想ですが、皆がやりたくない仕事を積極的に選ぶことや自分の時間を人のため、チームために使うことも信用を高めるには簡単な方法だと思います。

 

普段の行動や言動、仕事への取り組み方、気遣い全てがそこにいる人達に伝わっています。

 

信用は貯めるの難し、失うの易しなのです。

 

話を戻します。

過度な公平性は向上心ある人にとってはマイナスとなります。またやりたくない仕事を増やすことにもなります。

お互いが気持ちよく仕事をしていくには互いに信頼と共感がなければなりません。

 

綺麗に畳んであるタオルを見て、使うときにとても気持ちがいいです。

タオル畳んでくれた人に感謝します。

そして私の中に「やる人」の信頼が貯金されます。

そして、自分も次に使う人にそう思って貰えるように、片付ける時は綺麗にしようと思います。

 

私はそうやって「信用の貯金」を貯めています。

 

これはずるいことでしょうか?

 

まとめ

 

以上のことを私は職場で皆に話しました。

どのぐらい伝わったかはわかりません。

これがすべて正しいとも思いません。

中には本当に「ずるい」人もいるでしょう。

 

ですが「信用の貯金」がいつ必要になるか誰にもわかりません。

私は自分が好きなことを好きなタイミングでできるように普段から準備をしていますし、それには「信用の貯金」が必要だと思っています。

 

私がこれまで生きてきた中で出会った「信用の貯金」を多く持っている人は、新しいことを始めるとき、大変なとき、必ず助けてくれる人が周りにたくさんいます。

そういう人たちは普段から自分の利益などお構いなしに、人のために動き、人を笑顔にしています。

そして、お金にも困ることはありません、お金は信用そのものですから。

 

グーグルは生産性の高いチームとそうでないチームの差は何か調査したところ、生産性の高いチームはお互いの思いやり気遣い、共感が高いことのみが差があったことを明らかにしています。

信頼で繋がっているからこその自由な職場なのです。

 

本日、しゅうさんがnemgraphのクラウドファウンディングについての記事を上げていました。

記事には多くの投げNEMが集まり、ツイッターでも多くの方がリツイートで応援していました。

これこそ「信用貯金」の賜物だと思います。

実際のクラファンの目標額はかなり大きい額になりますが、私は達成できると思っています。

nemgraphの存続のためにも、私もできる限り応援したいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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Comments from NEMber
7zoesan
2019-09-16 06:04:56ID:147665

>>ジョージ::さん
コメントありがとうございます。
私もそれ考えたことあって、病院独自のモザイクを発行してそれを投げ合うみたいなのいいなと思います。
なんかの本でそのような職場があることを知って、良い制度だと思いました。

ジョージ
2019-09-16 01:05:29ID:147650

どこの職場にもありそうな話ですね。
Uniposというツールを使った解決方法もいいかもしれません。
https://unipos.me/ja/

7zoesan
2019-09-11 19:38:48ID:146692

>>和泉::さん
コメントありがとうございます。
信用とお金ってやはり同じものなので親和性が高いですね。
書き換えることで色々理解しやすくなると思います。

和泉
2019-09-11 08:38:12ID:146566

信用の貯金って表現が面白かったです。
仕事をしている限り、「ある人」「ない人」は目にしますし、確かにある人のほうが自由度や周りを取り巻く環境など、融通が効く気がします。

7zoesan
2019-09-11 08:13:51ID:146551

>>matsuno@漆黒の::さん
応援隊の力の見せ所ですね!

NEMber who posted this article

北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。
これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、
日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。
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