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演劇基礎論◆ 「動きによる周りへの影響」「先読みしない」

nem6.35xem (3)
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2019-12-03 17:18:50
演劇基礎論◆ 「動きによる周りへの影響」「先読みしない」

 

「動きによる周りへの影響」

これは少し考えなければいけない"動き"の話です。

 

ふたりっきりで隣同士で座って、

女子(上手側)が男子(下手側)の手を胸に持って行き、

(自分の)心臓の音を聞かせる…というシーンがあるとします。

 

 

女子が右に座る男子の左手を取り、手首を折り返すようにして(女子の)胸に手を当てます。

これだと男子は手首が不自然で心臓のドキドキなんて感じません。

なのでこの場合、右に座る男の右手を取って、自分の胸に手を持って行くのが自然。

すると、男子の方も体がひねる結果になり、驚いた様子も分かるようになります。

それで男子が一瞬ひるんで手を引こうとすれば、動きも大きくなり動揺も伝わりやすい。

 

「自分が動くことによって、相手の可動範囲を広げる(または狭める)」

を考えて動くのは難しいことですが、必要なことです。

 

例えば、上手(かみて)にハケる相手の右手を取るとそのまま止まるし、

左手を取ると振り向かせることが出来る…など、

手を一つとる向きや方法だけでも、まだまだ無限にバラエティ―があります。

 

お芝居するには必須なので、もし演出に動きをつけられた場合、

「なぜその動きがつけられたのか」を、早急に理解するよう努めてください。

 

例えばセリフであれば、自分の次の相手のセリフが「落ち着いて!」だったなら、、

その前の自分のセリフは「焦って(または急いで・・など)」言わなければなりません。

これは書いてあるため本読み時点で分かることなので、

セリフを覚えると同時に、そのシュチュエーションも頭に入れましょう。

動きもヒントが台本にあったりするので深く読み込みましょう。

 

 

  • 「先読みしない」

先の話とは反対のことですが、これはセットで覚える必要があります。

 

以前、脚本には小~大の流れがあると書きました。

上では、次以降の相手のセリフ(や行動)を考えてその前のセリフを言うと書きました。

 

この二つをごっちゃにしてはいけません。

次以降の相手のセリフを考えるのは必要ですが、

ストーリー上、「後時刻に変化する感情を、先に表現してはいけない」のです。

 

例えば、「3幕で不幸に陥る、明るい設定のキャラ」がいたとして、

そのキャラが1幕の時点で何となく元気が無い、覇気が無いとどうでしょう?

 

お客は大前提としてのその「明るいキャラ」の魅力を感じることが出来なくなりますよね?

 

むしろ、1-2幕の間、とても明るかったキャラが、3幕で不幸に見舞われてしまうから、

その環境の変化に心が動かされるわけです。

 

例えば、最後に主要キャラが死ぬお芝居。

それが最初から死にそうな顔をしては「あいつ死にそう」がお客にバレるかも知れませんし、

他の登場人物が何となく「暗く落ちてる雰囲気」でいたら、

「誰か死ぬんじゃないか」とお客に読まれることにもなりかねません。

 

先読みしない、とは、あくまで舞台の時間の流れの中で、

その時の状況を丁寧に理解して、間違わずにその中に身を置き、

リアルタイムを表現するということでもあるわけですね。

 


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この記事を書いた人
ウン十年の役者人生を歩む(舞台メイン、古くはテレビ、CM、など)。キッカケを得てフリーに。 (ブログ内画像はフリー素材かオリジナルを使用しています) ★下記ホームページアイコンは「ブログ全体の目次」へのリンクです★