Wait a moment...

NEMTED「人生を変える歩き方」の話

50853
7zoesan
nem248xem (6)
168
7
2020-10-21 17:17:39
NEMTED「人生を変える歩き方」の話

ヒトとは何か?

現生人類であるホモ・サピエンスが誕生したのは今から30〜20万年前、突如としてアフリカで誕生したホモ・サピエンスは肌の色や髪の色、乳糖耐性、マラリア耐性などの小さな遺伝子変異によるアップグレードはあったものの、この20万年の間には大きな生物学的な変化はありません。

チンパンジーと共通の祖先から分岐し、私たちが得て、そしてアップデートを繰り返しながら、継承してきた能力である「直立二足歩行」それこそが私たち「ヒト」の最大の特徴であり、私たちを形作る原型となったものです。

そう、私たちは

歩く、そして走るために生まれた 

のです。

チンパンジーとヒトの骨格を比較すると、頚部は垂直に伸び、腰椎は増えて、背骨はS字カーブを描き、腰が細くなり、骨盤は横向きになって、股関節が大きくなりました。

さらに膝関節と踵も大きくなって足裏にはアーチが形成されました。

これらの適応は立って歩く際に重心の上下左右への移動を最小限にして安定させることで、エネルギー効率を高めルコとに役立ち、さらにアフリカで照りつける太陽が当たる体表面積を小さくすることで体温の上昇を抑え、さらに汗腺も増やして、汗による体温調節も可能になったため、ヒトは走ることも可能になりました。

こうした変化によってヒトは捕食のために遠くまで移動できるようになり、天敵の肉食動物から逃げることもできるようになったといわれています。

多くの肉食動物に瞬発的な速さではヒトはまったく歯が絶ちませんが、速い動物はすぐにスタミナが切れ、体温が上がりすぎる(熱中症になる)ため休まなければならず、ブッシュを利用しながら持久力を駆使して逃げ延び、時には集団で休んでいるところを襲うことができるようになりました。

42.195kmを走れる哺乳類はヒトしかいないのです。

健康との関連

ヒトとしての身体を作り上げた運動である「歩行」は、健康と切っても切り離せない関係にあります。

先に述べたように、「歩行」に適した骨格にするために、お尻の筋肉は横ブレを防ぐために大殿筋は、中殿筋、小殿筋に機能を分けました、さらに腰が長くなって、立ったために腹筋群が強くなり、頭を支える後頭下筋や項靭帯がより強く進化しました。

さらに、走るといった動作を可能にするために腰を軸とした上半身と下半身の逆方向のひねる運動が必要となり腹斜筋群が進化しました。足部では衝撃吸収のための足のアーチが形成され、強く指先で蹴り出すための足内在筋が進化してアキレス腱も長くなりました。

身体をひねるために肋骨と骨盤が離れ腹筋群が強く進化したために、内臓はコンパクトになり、腸は短くなって草などを消化できなくなりました。

そのため、ヒトはセルロースを分解して栄養素にできる草食の有蹄動物を狩ることで豊富な脂肪とタンパク質、ミネラルを含んだ栄養素を得て、そして腸内の微生物によってセルロースを分解してもらうというアウトソーシングに頼ることが可能になりました。そして、その副産物として脳が大きくなり、認知、共感、道具の利用を進化させることが可能になり、現在に至ります。

ここで、重要なのはこのように後天的に獲得した能力は失われるのも早いということです。

つまり、歩く・走るために獲得した能力は歩く・走るをしなければ機能せず、失われるということになります。

私が理学療法士として臨床の現場で患者さんを見ていて、腰痛や変形関節症、頚部痛、肩こり、外反母趾、膝の変形など外傷に起因しない運動器障害は、上記に挙げた腹筋や殿筋群、足部のアーチなどの機能低下に起因していることを非常に多く経験しています。

つまり、ヒトの身体は靴を履いて、車を運転して、スーパーに買物にいって、一日中座って仕事するようにはできていないのです。

こうした進化による適応と現代の文明の発達によって起こる身体のミスマッチを「進化的ミスマッチ」といい、仮説段階ではありますが、逆流性胃腸炎、にきび、アルツハイマー病、無呼吸、喘息、慢性疲労、便秘、うつ病、クローン病、2型糖尿病、脂肪肝、線維筋痛、扁平足、痛風、槌指、高血圧、過敏性腸症候群、腰痛、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、足底筋膜炎、胃潰瘍、近視、変形性関節症などは身体の適応が文明との間でミスマッチを起こしていることが原因とされています。

これらのミスマッチ病を予防するために、人間の根源的な運動である「歩行」を意識的に変えることはまさに健康にとって不可欠であり、あなたの人生を有意義にするためにも必要なことなのです。

効果的な歩き方

人間の脳は非常によくできているため「歩行」を「運動」に変えるためには少しだけ「意識」を変えることが必要になります。無意識に歩いているだけでは、脳があなたの持つ姿勢や機能低下に適した、もっともエネルギー消費の少ない歩き方を選択してしまうからであり、それは多くの場合、加齢変化とともに、さらなる機能低下や障害を招く恐れがあります。

歩く時はおへそのあたりに意識を持って、足をつく時は踵から、蹴り出すときは足の人差し指あたりから蹴り出すようにして、いつもより半歩程度大股で、お尻の筋肉使うようにして歩きます。上半身はリラックスして、前かがみにならないように注意し、肘を軽く曲げて、肩甲骨が動くように腕を振って歩いてください。

たったこれだけを意識するだけであなたの歩行は劇的に変わり、ミスマッチ病を予防するための「運動」に変えることができます。

この方法で痛みが出てきたりする場合は、過去の外傷やすでにある機能低下、痛みの記憶などが原因で、正しく機能が使えていない場合があります。

その際は私でもいいですし、お近くの専門家に相談してみてください。

まとめ

血糖値と血圧を下げて、便秘にも効いて、さらに認知症やうつ病を予防してくれて、副作用のない薬ありますか?

あなたがもし薬局でそう聞いたなら処方される薬はたった1つ、それは「運動」であり、「歩行」です。

現生人類の身体は歩く・走るために最適にデザインされていて、文明の進化によって歩く・走ることが減っており、獲得した能力が失われることで様々なミスマッチ病を引き起こします。

歩くことは身体を維持するための根源的な運動であり、正しい歩行は、あなたを病気や障害から守り、健康的で充実した人生を歩むための強力な武器となります。

本記事はイベント参加のため、わたしの過去記事『「健康と運動」の話 』より加筆・修正を加え再編集したものとなります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

Comment
matsunoki@PG勉強中&nemguild
matsunoki@PG勉強中&nemguild
2020-11-18 10:04:53ID:215919

流石というか。トップ賞おめでとうございます!賞金と参加賞合わせて250XEM投げました。

7zoesan
7zoesan
2020-10-22 21:28:06ID:213063
>>
しーさん

ぜひ!楽しみにしています!

7zoesan
7zoesan
2020-10-22 21:27:47ID:213062
>>
matsuno@PG初学者&ネムギルドの使い魔

最近nemlogへ来た方々にも紹介したくて再編集しました!
イベントありがとうございました!

しーさん
しーさん
2020-10-22 19:27:08ID:213046

そういえば、オススメした「食事のせいで、死なないために[病気別編]」に、食事と運動に関するちょっと面白い最新実験データが載っていました!

自分はとても意外だったので、その内連載している記事の方でも御紹介したいと思います!

7zoesan
7zoesan
2020-10-21 21:50:49ID:212866
>>
やそ

イエス!レッツFiFiC!!

やそ
やそ
2020-10-21 20:01:38ID:212855

レッツ ネムツア!

この記事を書いた人
北海道で理学療法士兼スポーツトレーナーとして活動しています。 これまでの臨床経験から得た気づきや学びに関すること、 日々の読書の備忘録など、徒然なるままに健康と幸福と自身の人生観についてアウトプットしていきたいと思います。 NEMはあまり関係ないことが多く、申し訳ありません!! ツイッターもはじめましたので、よかったらフォローお願いいたします。